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ギャラリーフェイク 11巻

2016年10月26日


著者:細野不二彦
発売元:小学館

11巻のタイトルは「顔のない自画像」

佐伯祐三の自画像がモチーフになっております。藤田の大学時代の恩師、船村先生も登場してきます。

そんな11巻に収録されている話は

「からくり奇譚」
「贋作紳士」
「砂漠の大画廊」
「八点鐘」
「バブル再訪」
「萩焼のこころ」
「ダディ・ペア」
「伊万里の道」
「顔のない自画像」

この中で面白かったのは滝川太郎をモチーフにした「贋作紳士」ですね。滝川太郎、昭和中期に活躍した美術商で、贋作作家。実在の人物。ウィキペディアで調べなかったら、民明書房刊と同じで、ネタかと思ってしまうところでしたわ。
滝川は西洋絵画の贋作を大量に製作した人物として知られている。もともと彼は絵画を中心とした西洋美術をパリで買い付けて日本に持ち込むという画商業を営んでいたが、同時に鑑定家としての知識を流用して多数の西洋絵画の贋作を作成した。
1968年(昭和43年)、芸術新潮による大々的な「滝川贋作」の糾弾報道によって、贋作事件が明らかになった。
1971年(昭和46年)、本人が芸術新潮の取材の中で、200点をはるかに超える西洋絵画の贋作を製作したと告白した。
画家としての滝川作品も数多く、各地の美術館や画廊で現在も見ることができる。その多くは印象派的で牧歌的な風景作品が中心である。

贋作というのが、社会問題になるようなことがあったんですねぇ。。。と、ただ驚いてしまいましたわ。

あと、ウィンズロウ・ホーマーをモチーフにした「八点鐘」。

『メキシコ湾流』(1899) メトロポリタン美術館

ヨーロッパからの移民の少年が、海運会社に拾われて、その海運会社のオーナーを追い出し&乗っ取り、しかし、今度は自分が会社を追われてしまう。

そんな栄光と転落を、船旅とホーマーの絵に重ねて語るのが素晴らしいです。




ギャラリーフェイク(11) (ビッグコミックス) Kindle版


タイトル:ギャラリーフェイク 11巻
著者:細野不二彦
発売元:小学館
オススメ度:☆☆☆(良いですなぁ)
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ギャラリーフェイク 10巻

2016年10月15日


著者:細野不二彦
発売元:小学館

第10巻のタイトルは「山水の星」。

藤田の同級生が、小さい頃からの夢を叶えて、宇宙飛行士になった。宇宙飛行士になるために必要な資金を、とある担保をもとに藤田から前借りしたわけなのですが、それが「山水の星」。宇宙空間で描いた水墨画、なのですな。水墨画と言っても、墨汁で描いたのではなく、フリーズドライのコーヒーを水で戻して描いたわけなのですが、これは若田光一さんが宇宙で書道を行ったことをモチーフにしていたりするのですな。

で、そんな第10巻に収録されているお話しは下記の通り。

「イタチの辰蔵」
「退廃都市(前編・ウィーン)」
「退廃都市(中編・ベルリン)」
「退廃都市(後編・ベルリン→ウィーン)」
「TIN TOY刑事」
「山水の星」
「Making of the "raizonne"」
「ロンドン編#1:レディー・サラ」
「ロンドン編#2:Propose to you」
「ロンドン最終話:プレシャスレディー」


■「ロンドン編#1:レディー・サラ」「ロンドン編#2:Propose to you」「ロンドン最終話:プレシャスレディー」■


「ロンドン編」ではお金持ちのサラの海外別荘が。また出てきます。今度はそのタイトルの通り、ロンドンですね。そして、ロンドンの別荘には、また、サラの家の愛車、それも高級なのがある。アストンマーチンDB5がね。

ポイントポイントで高級なクルマが出てくるのがギャラリーフェイク。作者の細野さんは結構なクルマ好きなんでしょうな。

■「退廃都市(前編・ウィーン)」「退廃都市(中編・ベルリン)」「退廃都市(後編・ベルリン→ウィーン)」■


で、個人的に一番面白かったというか、引きこまれたのが「退廃都市」ですわ。2つの話がキレイに絡み合い、そしてひかれ合っていくという、話の作りこむ方が最高。
その昔、ウィーンで藤田が出会った、若手芸術家。その名はギュンター・ブーフハイム。彼が描いた風景画を、藤田はビビッと来て購入してしまうわけですよ。見たことも聞いたこともない若手の画家なのに、藤田にはビビッときた。

それは、なぜか?
ギュンター・ブーフハイムが描く絵は若き日のアドルフ・ヒトラーと同じだったから。

そんなアドルフ・ヒトラーと共に美術学校を受験し、ヒトラーと違い見事に合格したのがエド・シーレ。藤田がギュンター・ブーフハイムとウィーンで出会ったのは、シーレの絵画を欲しがるオーストリアの元貴族、オットー伯爵と商談をするためだったわけですよ。

で、そのオットー伯爵の夢はオーストリアの天才、エド・シーレの美術館をウィーンに建てることだった。

その後、ギュンター・ブーフハイムはネオ・ナチのトップとなり、ヒトラーが行ったような「大ドイツ芸術展」を行うべく、藤田にコンタクトを取った。同時期、オットー伯爵は頽廃芸術展を開こうとしていた。その頽廃芸術展にオブザーバーとして招かれたのが三田村女史。

無論、ヒトラーに心酔するギュンター・ブーフハイムは頽廃芸術展の開催など許せるわけがなく、頽廃芸術展開催の妨害を始める。そこに、現れたのがギュンター・ブーフハイム最大の支援者であるアルトハンス貿易という会社だった。。。

もう、このまま映画にしてもおかしく内容なお話しですわ。

で、そんな話のなかで、心に刺さったのが、三田村女史と藤田が交わすこの会話ですな。

全てが去った後、残るものは結局、芸術だけということでしょうかね

切ないですなぁ・・・




ギャラリーフェイク(10)

タイトル:ギャラリーフェイク 10巻
著者:細野不二彦
発売元:小学館
おすすめ度:☆☆☆(定番ですな)

ギャラリーフェイク 9巻

2016年10月12日


著者」:細野不二彦
発売元:小学館

第9巻のタイトルは「ガウディ・ゴースト」。

ガウディにも相方がいまして、それがジョゼップ・マリア・ジョジョールでして、ジョジョールがいたから、色鮮やかなガウディの作品があったんですとな。ガウディは色気(いろのけ)が欠けていて、それを補ってくれたのが ジョゼップ・マリア・ジョジョールでした、と。

そんなお話しを、漫画家の先生と、そのアシスタント。でも、作画担当が先生で、原作はアシスタントだったという組合せに対比して紹介しているのですな。この単行本が出た頃のスピリッツ(1996年ころ)と言ったら、浦沢直樹の右腕、長崎尚志さんが大活躍で、無論、浦沢直樹さんも大活躍で、そんな時代背景というか、編集部の背景も反映していたのかもしれませんな。

それにしても ジョゼップ・マリア・ジョジョールって、『ジョジョの奇妙な冒険』に出てきそうな名前ですな。

で、そんな9巻には

「色彩医院」
「千手堂の男」(前編・中編・後編)
「刃物語」
「されど額縁」
「湯乃花と雪 乃 花」
「ガウディ・ゴースト」
「野外美術館始末記」

が収録されております。

個人的には江戸時代の雪華文様を主題とした 「湯乃花と雪 乃 花」が良かったですなぁ。天下泰平の江戸時代には様々な文化が花開いたわけですけれど、数学や、算数だって遊びとして嗜まれていたわけですけれど、同じように自然科学も民衆に愛されていた、と。雪の結晶を様々な文様に利用していました、と。

江戸時代の文化レベルがどれくらいであったのか、ちゃんと調べないとダメですなぁ。

学校の授業で習う話は、日教組のバイアスがかかっていますし、今の世の中に流行っていることは間違った捕手のバイアスがかかっていますし、ちゃんとした情報を仕入れたいですな。

あと、この 「湯乃花と雪 乃 花」ですが、サラのセミヌードも出てくるお得な回ですわ。




ギャラリーフェイク(9) (ビッグコミックス)

タイトル:ギャラリーフェイク 9巻
著者」:細野不二彦
発売元:小学館
おすすめ度:☆☆☆(定番ですな)

ギャラリーフェイク 8巻

2016年10月06日
著者:細野不二彦
発売元:小学館

第8巻のたいとるは「真珠と少年」

これはフランスの海外県、つまりいまも植民地なタヒチとゴーギャンとプファルツという黒白真珠と核実験がモチーフ。

そういえば90年代後半にフランスが地下核実験を南太平洋で行ったというニュースがありましたね、たしか。核保有五大国のなかで一番最後というか、最近に行われた核実験ですわな。

で、そんな8巻に収録されているのは

「タブーの乾山」(前編/後編)
「ニンベン師再び」
「真珠と少年」
「神々の宝石」(前編/後編)
「仮想美術館」

ですわ。

宝石泥棒の翡翠がでてくる「神々の宝石」がエロいというか、なんというか。サラや、三田村館長よりも、翡翠ですな、やっぱ。

日本、イギリス、インドと、三カ国を渡り歩くお話ですわ。不渡りを出しそうになるギャラリーが、不渡りを避けるためにインドのバラモンにシバ神の石像を売り渡すという話なのですが、なかなかカンタンにはいきません、と。




ギャラリーフェイク(8) (ビッグコミックス)


タイトル:ギャラリーフェイク 8巻
著者:細野不二彦
発売元:小学館
おすすめ度:☆☆☆(おもろいですな)

ギャラリーフェイク 7巻

2016年09月28日

著者:細野不二彦
発売元:小学館

第七巻のタイトルは「ニンベン師」。免許証から、保険証、酒のラベルから、パスポートに偽札まで、ありとあらゆるモノの偽物を作るプロがニンベン師。まーた、一癖も二癖もありそうな脇役の登場ですわな。

話の大筋も面白く、脇役のキャラも立っていると、マンガはどんどん面白くなっていくね。

で、そんの7巻に収録されているのは

「天国の窓」
「草原の巨匠」
「タイムリミット」
「シカゴアンダーグラウンドブルース」
「ニンベン師」
「落水荘異聞」(前編後編)
「始祖鳥第三標本」
「仁王見参」

癖のある脇役といったら、「シカゴアンダーグラウンドブルース」に登場する、トレジャーハンターのラモスの元奥さんのショーンもあてはまるね。ラモスと同じトレジャーハンター。二人の間にはミランダという娘がいる。

もう、設定が細かいW

あと「天国の窓」ですな。ビル・ゲイツをモデルにしたギルバート・ベイカーが登場します。東方正教会のイコンが出てくるのですが、イコンが窓で、Windowsとなるのですな。



ギャラリーフェイク(7) (ビッグコミックス) Kindle版


タイトル:ギャラリーフェイク 7巻
著者:細野不二彦
発売元:小学館
おすすめ度:☆☆☆(面白いわ)

ギャラリーフェイク6巻

2016年09月18日

著者:細野不二彦
発売元:小学館

第6巻のタイトルは「五爪の龍」ですな。

古来、中国では5つの爪を持つ龍を描くことが許されていたのは皇帝だけでした、と。

で、そんな大6巻に収録されているのは

「窓際の番人」
「黄金郷への誘い」(前編)(後編)
「二人の嫌われ者」
「五爪の龍」
「上海の青銅」
「呉越相愛」
「ピカソの鳥」
「縄文土面」

ですわ。

「五爪の龍」は、前述したとおり、皇帝しか保有することができなかった5つの爪を持つ龍の焼き物をめぐるお話ですな。中国のブラックマーケットを舞台舌お話なのですけれど、ギャラリーフェイクに初登場した時代、まだ、中国は現在のような中国ではなかった、と。香港だって、まだイギリス領だしね、と。

そんな中国を舞台にしたお話が「五爪の龍」、「上海の青銅」、「呉越相愛」。

アマゾンの奥地で吉岡助教授が行方不明になってしまうお話が「黄金郷への誘い」(前編)(後編)なのですわ。



ギャラリーフェイク(6) (ビッグコミックス)

タイトル:ギャラリーフェイク6巻
著者:細野不二彦
発売元:小学館
おすすめ度:☆☆☆(ですな)

ギャラリーフェイク 5巻

2016年09月01日

著者:細野不二彦

発売元:小学館

5巻の、タイトルは「ペルシアの秘宝」

収録されているのは

翡翠の店(前編)(中編)(後編)

レンブラント委員会の挑戦

イングランドの根付

ペルシアの秘宝(前編)(後編)

学芸員物語

道成寺の怪

わが谷は灰色なりき

三田村女史とならび、藤田を誘惑するライバル、翡翠が初登場する第5巻。「翡翠の店」がそうですな。イメージ的に翡翠は峰不二子ですな。たぶん味方なんだろうけれど、敵にもなる、そんな登場人物。

あと、「ペルシアの秘宝」では、サラの故郷が初登場。

サラの一族と、ペルシア秘宝と呼ばれる陶器、ラスター彩陶のお話ですわ。





ギャラリーフェイク(5) (ビッグコミックス)

タイトル:ギャラリーフェイク 5巻
著者:細野不二彦
発売元:小学館
おすすめ度:☆☆☆(定番ですな)

ギャラリーフェイク 4巻

2016年08月22日

著者:細野不二彦
発売元:小学館

第4巻のタイトルは「狙われた天守閣」

収録されているのは

「展覧会の絵を追え!!」
「ナイル盗掘ツアー」(前編)(後編)
「二つの相続」
「魔境とシリコン」
「馬鹿印のバカ一」
「蝶々夫人の島」
「談合のゆくえ」
「迷宮のキリコ」
「狙われた天守閣」

なぜかだ、少しアダルティな第4巻。

吉村作治をモデルにしたと思われる、エジプト考古学者の吉岡助教授が初登場するのも4巻だったりします。





ギャラリーフェイク(4) (ビッグコミックス)

タイトル:ギャラリーフェイク 4巻
著者:細野不二彦
発売元:小学館
おすすめ度:☆☆☆(定番の面白さ)

ギャラリー・フェイク 3巻

2016年08月16日


著者:細野不二彦
発売元:小学館

第3巻のタイトルは「林檎を持つ女神」ですね。ミロのヴィーナスに左手を復活させようと言うお話しのタイトルですね。

そんな第3巻に収録されているのは、以下のお話し。

「驕れる円空」

「質屋とマルティス」

「モンパルナスの秘宝」

「アレゴリー(寓意)のある風景」

「海底に眠る夢」

「浮世絵の魔力」

「林檎を持つ女神」

「国宝の守り人」

今後のギャラリーフェイクで、藤田のライバルとなる国宝Gメンの知念が初登場する「国宝の守り人」も面白いですな。三田村女史と鉢がいう方向性で、ライバルなのが面白い。知念とは絶対に恋愛感情が生まれませんしね。

あと、「驕れる円空」と「質屋とマルティス」。

この作品が書かれた頃は、まだまだ日本の景気もそこまでは悪くなく、バブルの残り香を楽しんでいる人と、そうでない人が存在していた時代なわけで、そんな格差社会を描いた「驕れる円空」と「質屋とマルティス」は平成初期の日本を描写している良い作品だと思いますな。





ギャラリーフェイク(3) (ビッグコミックス)

タイトル:ギャラリー・フェイク 3巻
著者:細野不二彦
発売元:小学館
おすすめ度:☆☆☆(おすすめですな)

ギャラリーフェイク 2巻

2016年08月03日

著者:細野不二彦
発売元:小学館

第2巻のタイトルは「ショコンダの末裔」ですわな。

モナリザの謎に迫るわけですわ。

で、そんな2巻に収録されているのは

愛国者のトリック
監獄のミケランジェロ
ターバンの女

大いなる遺産
混沌の国にて
火難アリ
ショコンダの末裔(前編)
ショコンダの末裔(中編)
ショコンダの末裔(後篇)

「監獄のミケランジェロ」って話が泣けるんだよなぁ。



ギャラリーフェイク(2) (ビッグコミックス)


タイトル:ギャラリーフェイク 2巻
著者:細野不二彦
発売元:小学館
おすすめ度:☆☆☆

ギャラリーフェイク 1巻

2016年07月11日


著者:細野不二彦
発売元:小学館

タイトルは「傷ついたひまわり」。

収録されているのは

「贋作画廊(ギャラリ-フェイク)」
「傷ついた「ひまわり」(前編、後編)」
「北斎の市」
「孤高の青 触覚の絆」
「13人目のク-リエ」
「落とすのは誰だ!?」
「消えた黄金仏」
「影武者の宴」

どれもがよくねられているお話しですよね、って。

なかでも、やはり「傷ついた「ひまわり」(前編、後編)」が一番良かったですなぁ。
湾岸戦争と、第2次世界大戦と、ゴッホのひまわりの偽物と本物が交差する、素敵なお話ですね。

サラと藤田の関係が、まだよそよそしい第1巻ですわ。



ギャラリーフェイク(1)【期間限定 無料お試し版】 (ビッグコミックス)


タイトル: ギャラリーフェイク 1巻
著者:細野不二彦
発売元:小学館
おすすめ度:☆☆☆(よいですな)

親なるもの 断崖 第二部

2016年06月27日

著者:曽根 富美子
発売元:宙(おおぞら)出版


曽根富美子の大河ドラマの後編ですな。

女郎屋から身請けされていったお梅。

女郎屋という地獄からは抜け出すことができたけれど、そこでも待ち受けていたのは、救われない日々だった。

と思うのは、このマンガの読者や、お梅の家族以外なんだろうなぁ。

少なくとも、お梅本人は地獄から神様に救われたといっているわけだ。

しかし、そんな幸せも、長くは続かない。

長くは続かないのは、戦争により栄えた室蘭も、幕西遊郭のトップであった富士楼も、おなじだったわけだ。

いや、戦争は悲惨で辛いものであることは間違いないが、きっと戦争に負けるという強制リセットがなければ、みんな幸せになることはなかったんだろうと。

エンディングはお梅の一人娘である道生が嫁いでいく場面。

私も、女の子の父親でよかったと思える一冊。子供がいとおしくていとおしくてたまらなくなる一冊。



新装版 親なるもの断崖 第2部 (ミッシィコミックス)


タイトル:親なるもの 断崖 第二部
著者:曽根 富美子
発売元:宙(おおぞら)出版
おすすめ度:☆☆☆☆☆(読むべしです)

親なるもの 断崖 第1部

2016年06月23日


著者:曽根 富美子
発売元:宙(おおぞら)出版

この本がマンガで存在していることに感謝ですよね。

日本の戦前のリアルを、ここまで描き切ったマンガはなかなか無いですよ。そして、ここに描かれているリアルを、日本人は忘れてはいけないことなのですよね。

今の感覚だと東北のほうが北海道より栄えているイメージですが、戦前はそうではなかった。特に昭和1桁から十年代前半まで、北海道の沿岸部というか、室蘭は栄えていた。

戦争特需でね。

そして、そんな室蘭に東北の貧農から娘達が売り飛ばされてきた。今の価値観から考えたら「ありえない」悲惨な状況も、あの時代には「しょうがない」ことだったんだよね。

で、戦争はあってはならないことだし、子供を売り飛ばすようなことはあってはならないことだけれど、だからといって「あってはならない」と思考停止になってしまってはダメなわけですよ。

どうして戦争が起きたのか?

どうして娘達が身売りされたのか?

その原因を知って、その原因を解決しなければ、何度も何度も繰り返されてしまうのですよ。

この本を読みながら、そのような歴史の紐を解きほぐすのをおすすめします。

もう、ものすごい超大作でし。



親なるもの 断崖 第1部 (ミッシィコミックス)


タイトル:親なるもの 断崖 第1部
著者:曽根 富美子
発売元:宙(おおぞら)出版
おすすめ度:☆☆☆☆☆(読むべしです)

ゴルゴ13 34巻

2016年06月13日

著者:さいとう・たかを
発売元:小学館

タイトルは「殲滅」。

収録されているのは

●殲滅
●カリブの血だまり
●三匹の女豹

EUの劣等生という扱いのギリシアの歴史が垣間見ることができるのが『三匹の女豹』ですわ。ギリシア、民主主義が生まれた国だけれど、ずっと民主主義じゃなかったのよね、と。

ギリシアで公務員が優遇されているには、そんな理由があるのよね、と。



ゴルゴ13 (34) (SPコミックス)


タイトル:ゴルゴ13 34巻
著者:さいとう・たかを
発売元:小学館
おすすめ度:☆☆(ですわな)

ゴルゴ13 33巻

2016年06月09日


著者:さいとう・たかを
発売元:小学館

33巻のタイトルは「戦艦ヨークシャーの反乱」ですな。

収録されているのは

●チェック・メイト
●スティール・メイト
●死に絶えた盛装
●戦艦ヨークシャーの反乱

ですわ。

『チェック・メイト』は悲しいですなぁ。

息子をゴルゴに殺された父親が、ゴルゴの仇を取ろうとする話なのですけれど、その敵を取るために用意された暗殺者が、孫娘。

殺された息子の娘を暗殺者に仕立てるのですよ。

で、当然だけれど、ゴルゴはその娘も殺してしまう。

爺さんのコマにされてしまった、孫娘が可哀想ですわ。父親をなくした孫娘が、爺さんを純粋に信じていたわけですから、それもそれで悲しいですわ。



ゴルゴ13(33)


タイトル:ゴルゴ13 33巻
著者:さいとう・たかを
発売元:小学館
おすすめ度:☆☆☆(定番ですわな)