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最後の秘境 東京藝大

2017年01月20日


著者:二宮敦人
発売元:文藝春秋社

いや、まぁ、すごい本です。

上野恩賜公園の奥深い場所にある日本の秘境。それは東京芸大。道路を隔てて美術系と音楽系が別れているのですけれど、それは元々、別の学校であった名残なのよね。

元々は東京美術学校と東京音楽学校。ワタシが東京千石のアパートに住んでいた時の大屋さんの、オトウサンガ美術学校の先生だったのだな。そんな大屋さんの自宅の庭には、お父さんの胸像が設置されていて、はじめて見たときには驚きましたけれど。

ワイルドな美術系とエレガントな音楽系。いつでもコンサートは一発勝負ということで、学校でもエレガントさを求められる学生さん。みんながハイヒールを履いているのは、ハイヒールに慣れていないと、小本番で本調子にならないからという。

すごいな。

あと、打楽器科の方々のこだわりようがすごい。ドラム、シンバル、トライアングル。。。。シロートが「なぜ?」と思ってしまうことに、おもいっきりこだわってしまうのね。

そこがわからないと一流にならないのでしょうな。

どっちかというと、比較的ワタシに近い気がする美術系の学生さんよりも、フツーに生活していたら、絶対に交わることのない音楽系の学生さんの生活に興味津々ですね。

とりあえず、『のだめカンタービレ』のような優雅な世界はないんだとな。

で、そんな本書を読んでいて刺さったのはこれだなぁ

「何年かに一人、天才が出ればいい。他の人はその天才の礎。ここはそういう大学なんです」という学長の言葉(233ページ)

この言葉こそが、東京藝術大学のすべてを言い表している気がするなぁ。

どうしよう?

うちの娘さんが「東京芸大に行きたい!」なんて言い出したら。そりゃ、たぶん、国立なので武蔵野美術大学とか多摩美大寄りは学費がかからないんだと思うんだけれどさ。

うむ。。。

もはや、東京藝大と比較対象となるのは宝塚音楽学校しか無いんじゃないかしら?と思えてきましたわ。

えぇ

お父さん、宝塚音楽学校だったら頑張るかもしれませんよw



最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常


タイトル:最後の秘境 東京藝大
著者:二宮敦人
発売元:文藝春秋社
おすすめ度:☆☆☆☆☆(おもしろい!)
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ボタンの穴から見た戦争

2016年07月04日


著者:スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ
訳者:三浦みどり
発売元:岩波書店

副題は「白ロシアの子どもたちの証言」。

白ロシア=ベルラーシですわ。ナチスドイツが打倒ソビエトの第一歩をソビエト領に作ろうとした激戦の地ですわ。

当時、戦争の被害者であった子ども達の証言を集めた一冊。

まぁ、やばいって。

戦争の悲惨さというものが凝縮されている。

まだ、大人で戦争の当事者であったり、じいさんで老い先短いのなら、話は違ったんだろうけどね。

子どもたちには、あかるい未来が待ってなきゃいけないわけなんだよな。希望に溢れた明日が待ってなきゃいけないんだよな。

そういうのが奪われてしまった子どもたちの証言を聞くのが辛い。

やはり、戦争はないほうがよい。

自由は大切だけれども、その前に平和だよ。



ボタン穴から見た戦争――白ロシアの子供たちの証言 (岩波現代文庫)


タイトル:ボタンの穴から見た戦争
著者:スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ
訳者:三浦みどり
発売元:岩波書店
おすすめ度:☆☆(悲しい一冊ですわ)

新版トットチャンネル

2016年06月24日


著者:黒柳徹子
発売元:新潮社

黒柳徹子の自伝というより、日本テレビ史の話ですな。

黒柳徹子がNHKに専属女優として入社してから、この本がかかれた1980年代までの話が、ぎっしり詰まってます。

それは、黒柳徹子の歴史であって、日本のテレビの歴史であって、NHKの歴史でもある、と。

21世紀のいま、テレビはマスゴミなんてよばれてますが、テレビ局社員は未だにエリートなわけです。でも、黒柳徹子がNHKに入った昭和20 年代後半にあっては、ベンチャーも、ベンチャー。ある意味、働くことさえ、忌み嫌われていたのですから。

そこをスタート地点とし、どんどん市民権を得ていくテレビと、黒柳徹子。

まだまだ、テレビに夢があった時代のお話を堪能できます。




トットチャンネル (新潮文庫 く 7-2)

タイトル:新版トットチャンネル
著者:黒柳徹子
発売元:新潮社
おすすめ度:☆☆☆(エッセイとしても、堪能できますって、そっちが、正しい使い方)

恋するソマリア

2016年06月11日

著者:高野秀行
発売元:集英社

この著者、すげぇ・・・。ブラックホーク・ダウン後、完全に世界の流れから取り残されてしまっているというか、なかったコトにされている国、ソマリア。

でも、そんなソマリアの中にも人は住んでいて、元ソマリアは、ソマリランド、プントランド、南ソマリアと分裂し、それぞれが国として機能しているのだとな。

無論、昔のソマリアはないし、日本はそれらを国として認めていないので、何がどうなっているのかわからない。

何がどうなっているかわからない場所に出向いて、戦闘に巻き込まれて、生き返ってきたのが著者。

すげぇな。。。リアル北斗の拳と呼ばれている世界なのにな。

著者の肩書はジャーナリストではなく、探検家とか作家ということになっているのですが、いや、こういう仕事をする人こそジャーナリストなんだと思う。

それにしてもすごいバイタリティだ。

ソマリランドのテレビ局にCMを流そうとするとか、ふつーだったら考えもつかないって−のw



恋するソマリア

タイトル:恋するソマリア
著者:高野秀行
発売元:集英社
おすすめ度:☆☆☆☆☆(名著ですね)

不屈の男 アンブロークン

2016年06月04日

著者:ローラ・ヒレンブランド
訳者:ラッセル秀子
発売元:KADOKAWA

アンジェリーナ・ジョリーが監督した映画の原作ですな。まだ、映画は見ていないのですが、アンジェリーナ・ジョリーはものすごく曲解して、映画を撮影したのでしょうか?

話の内容はいたってシンプル。

アメリカの底辺白人ファミリーに生まれた男の子がスポーツで身を立てて、幸せな人生が送れそうになった矢先に、徴兵。爆撃機の搭乗員だったけれど、その爆撃機が墜落。47日間、南太平洋を漂流して、日本軍に助けられて、捕虜として虐待され、でも、戦争が終わって、帰国して、捕虜時代の虐待でPTSDになって、でも、日本を許して、という話。

南京大虐殺の話も、従軍慰安婦の話も出てくるのですが、それは枝葉以下の話。どー考えても、事実じゃない基準だけれど、ほんの数行の記述に目くじらをたてても、しょうがないない。日本人が、書いた戦争物であっても、米軍の間違った記述多いしさ。

で、日本軍が捕虜を虐待していたのは、事実だしな。とくにこの本で舞台になった大船捕虜収容所では、大船事件とかあったしな。

大船収容所事件(おおふなしゅうようじょじけん)は、太平洋戦争中の1942年5月から1945年8月にかけて、海軍が神奈川県鎌倉市(当時は鎌倉郡大船町)植木に秘密裏に設置した大船収容所で、海軍軍令部の将校や収容所の職員が、米軍捕虜から兵器や作戦に関する情報を聴取するために、捕虜に対して、長期間独房に入れる、殴打する、十分な食事を与えない、傷病を治療しない等の虐待を加え、6名を死亡させた事件。戦後、関係者がアメリカ軍横浜裁判で裁かれた[1]。

なので、この本に書かれている内容は、全部事実でもないけれど、全部嘘でもなかろう。

だいたい、旧日本軍が国際法を順守して捕虜を扱っていたのは、日露戦争までだしな。自国の兵士にさえ、満足な食料を与えることはできなかったわけだし、下士官は殴るけるの鉄拳制裁をくらっていたわけですから、いわんや、敵国捕虜をやってはなしだわ。



不屈の男 アンブロークン


タイトル:不屈の男 アンブロークン
著者:ローラ・ヒレンブランド
訳者:ラッセル秀子
発売元:KADOKAWA
おすすめ度:☆☆☆☆(純粋に面白いよ)

イザベラ・バード紀行

2016年04月02日

著者:伊藤孝博
発売元:無名舎出版

この本、超面白い。

イザベラ・バードは明治初期に東日本=北日本を探検したイギリス人女性探検家。横浜から北海道に渡ることが探検になってしまう、その時代背景にびっくりしてしまうのですが、そんなイザベラ・バードの日記の空白というか、行間を埋める作業をした1冊。

そんなわけでして、明治初期の日本がどのような状態で、庶民はどんな生活をしていたのか?というのがよくよくわかるのですわ。明治初期ってほとんど江戸時代で、わずか数年前まで戊辰戦争が行われていて、東北地方にはその傷跡がバッチリ残っているわけで、そこに触れるだけでもドキドキしてしまうのですわ。

とはいえ、一番、興味津々で引きこまれたのは、横浜から日光へ行く件ですね。なぜ、そこに引きこまれたのかというと、リアルに何度も自分が体験している旅程だから。国道1号と国道4号のお話なんですよね。横浜〜新橋〜北千住〜春日部〜栗橋〜古河〜日光という流れがものすごく鮮明に浮かび上がるのですわ。

そして、日光金谷ホテルの秘密も良かったですわ。

日光金谷ホテル、その開業の背中を押したのがヘボン博士だったのですね。ヘボン式ローマ字を日本に広め、明治学院大学を設立したヘボン博士が、日本を旅する海外旅行者のために日光金谷ホテルを開くと良いと助言したんですとな。

こういう、豆知識だけでも、楽しくなりますわな。

そして、金谷ホテルにはイザベラ・バードの手紙が残されているんですとな。

こんど、いってみよう。



イザベラ・バード紀行―『日本奥地紀行』の謎を読む


タイトル:イザベラ・バード紀行
著者:伊藤孝博
発売元:無名舎出版
おすすめ度:☆☆☆☆☆(日本史の教科書と一緒に読むと、面白さ倍増だね)

続懐かしい日本の言葉

2015年12月16日

著者:藤岡和賀夫
発売元:宣伝会議

さすが宣伝会議の本ですわ。

コピーを書いたりするのに持って来いですな。

今は使わなくなったことばが、しっかり説明されております。

タイトル:続懐かしい日本の言葉
著者:藤岡和賀夫
発売元:宣伝会議
おすすめ度:☆☆☆(ですな)

続懐かしい日本の言葉

2015年12月12日


著者:藤岡和賀夫
発売元:宣伝会議

さすが宣伝会議の本ですわ。

コピーを書いたりするのに持って来いですな。

今は使わなくなったことばが、しっかり説明されております。

タイトル:続懐かしい日本の言葉
著者:藤岡和賀夫
発売元:宣伝会議
おすすめ度:☆☆☆(ですな)

小説を読む、ことばを書く

2015年12月09日

著者:金井恵美子
発売元:平凡社

作家、金井恵美子のエッセイ集。

絢爛の椅子
アーサー・ランサムの世界

などが収録されておりますな。

ビジネス書や漫画ばかりではなく、たまにはこういうエッセイを読まな、ダメだね。



小説を読む、ことばを書く (金井美恵子エッセイ・コレクション[1964−2013] 3 (全4巻))


タイトル:小説を読む、ことばを書く
著者:金井恵美子
発売元:平凡社
おすすめ度:☆☆☆(ですな)

コナン・ドイル 【33作品・さし絵175枚】

2015年12月08日


著者:アーサー・コナン・ドイル
発売元:コナン・ドイル全集・出版委員会


すごい。

これがKindleパブリッシングの恐ろしさだw

青空文庫的に扱われている、シャーロック・ホームズのお話を、翻訳しなおして、電子書籍で再販。

それも、たぶん、京大のミステリー研究会的な、シャーロキアン的な方々が今風に訳しているので、読みやすい。

それが、驚きの99円w

すごいw

で、収録されている

赤毛連盟
空家の冒険
悪魔の足
株式仲買店々員
患者兼同居人
黄色な顔
唇のねじれた男
グローリア・スコット号
サセックスの吸血鬼
三人の学生(別題・三枚の学生)
自転車嬢の危難
自転車乗りの影
白銀の失踪
世界怪談名作集
蒼炎石
チャールズ・オーガスタス・ミルヴァートン
土色の顔
同一事件
入院患者
ノーウッドの建築家
緋のエチュード
瀕死の探偵
ブルー・カーバンクル
ボヘミアの醜聞
曲れる者
まだらのひも
ライギット・パズル
臨時急行列車の紛失


小学生高学年の時、分厚いシャーロック・ホームズ全集を一生懸命、読書していた人間からしては、夢の様な本だね。

しかし、こういう本が出てくると、フツーの出版社が「新訳」とか言って登場させているシャーロック・ホームズの本が気になるわな。

どこが違うのか?

で、原書を読みつつ、その差を調べてみたいね。


タイトル:コナン・ドイル 【33作品・さし絵175枚】
著者:アーサー・コナン・ドイル
発売元:コナン・ドイル全集・出版委員会
おすすめ度:☆☆☆☆☆(ですな)

架空通貨

2015年10月03日


著者:池井戸潤
発売元:講談社

架空通貨。

それは電子マネーでもなければ、ビットコインでもない。

社債からはじまる通貨に変わるチケットはとある企業の発行する地域振興券というか、商品券に変わる。

現金以外が通過の代用品として動き、それが人々それぞれの人生を狂わしていく。

そこには繁栄する一企業のお溢れで存在が成り立っていた地方都市も、その地方に存在する金融機関も、含まれる。

で、教え子の熱意に動かされていた主人公であるセンセも、お金により人生を狂わされた仲間の1人であったりもする。

それが推理小説としての本書のあらすじというか、なんというか。

そりゃー売れますよね、売れる要素満載です。

ドラマや、映画にもむいてりよね、と。

でも、この本で一番面白かったのは解説だね。

池井戸潤の後輩、杉江松恋が解説を書いている。

杉江は池井戸の大学時代の後輩で、ともに慶應推理小説同好会に属していたにだと。

大学の小説同好会がどうやって小説を読み込んでいるのかがわかる。

そして、どうやって小説を書いているのかがわかる。

筆の向くまま小説を書いている、なんてこと、してないんだな。

漫画やドラマみたいな作り方してるのね。




架空通貨 (講談社文庫)

タイトル:架空通貨
著者:池井戸潤
発売元:講談社
おすすめ度:☆☆☆☆☆(小説、オモロイ)

村上海賊の娘 下巻

2015年08月01日


著者:和田竜
発売元:新潮社

さすが本屋大賞受賞作といいますか。

そんなところですわな。

大阪をあとにした村上海賊の娘、おとなしく結婚するかとおもいきや、そんなことはできずに、再びなにわに。

いやはや。

強すぎるぞ、村上海賊の娘w

なにわの海賊と瀬戸内の海賊がガチンコでぶつかり合うのが下巻。

もう、「海賊王になるぞ!」くらいのレベルだw

毛利軍の海賊も強ければ、織田側の海賊も強いw

景姫も強ければ、七五三平衛も強い。

村上海賊も強ければ、眞鍋海賊もつよい。

ってか、ドラゴンボールかよって、思えてしまうくらい戦闘力と、防御力のインフレが起きております。

そして、そんな少年ジャンプのような戦闘シーンに引きずり込まれてしまうのですな。

あ、この本、吉川英治文学賞もとっているのね。



村上海賊の娘(下巻)


タイトル:村上海賊の娘 下巻
著者:和田竜
発売元:新潮社
おすすめ度:☆☆☆☆(面白いね)

村上海賊の娘 上巻

2015年07月25日

著者:和田竜
発売元:新潮社

村上武吉というと、信長の野望を思い出してしまいますなw

そんな村上武吉の娘が、主人公である村上海賊の娘こと景ですわ。

景、今の時代で言えば、さしずめ柴咲コウのようなルックスなのでしょうな。

手足が長く、顔がつ小さく、目は大きく見開かれ、鼻は高く、口は大きい。

そんな21世紀の日本においては美人に分類される容姿であっても、戦国の世にあっては異型。

どっちかというと醜女。

しかし、そんな景も南蛮人の多い摂津の国であれば、「チヤホヤされるんじゃね?」と。

まぁ、これは物語を加速させる脇の話、でもないが、本筋は信長陣営に包囲された大阪本願寺に救援物資を届けるため毛利勢が村上海軍の力を借りて兵糧を送るって話なのですがね。

ちやほやされたい、あわよくば海賊の嫁になりたい

そんな景の片面



大阪に一緒に送っていった仲間を救いたい

そんな景の片面

がぶつかり合い始めるのが上巻の後半ですわ。

チヤホヤされて、海賊の嫁になるには大阪から同じ船に乗ってきた仲間を打つ破らなきゃならないしねって。

まぁ、この景が強いんだわな。

下巻は景が無双して、織田勢も本願寺一派も破ってしまうのではないのか、と。

そんな歴史が変わってしまうことはないか。



村上海賊の娘 上巻


タイトル:村上海賊の娘 上巻
著者:和田竜
発売元:新潮社
おすすめ度:☆☆☆☆(面白い歴史小説ですわな)

妻がオッサンになりました。

2015年06月04日

著者:yasu33yasu3939
発売元:あさま出版

こういう奥さんと、こういう家族が好きだわ。



妻がオッサンになりました。 あさ出版電子書籍



タイトル:妻がオッサンになりました。
著者:yasu33yasu3939
発売元:あさま出版
おすすめ度:☆☆(ですな)

ご冗談でしょう、ファインマンさん 下巻

2015年05月26日

著者:R.P.ファインマン
発売元:岩波書店


やはり、ファインマン先生は面白い。

おもしろいというか、素敵。

まるで、マンガみたい。

そんなエッセイ。

英語で読みたくなるエッセイですわな。

タイトル:ご冗談でしょう、ファインマンさん 下巻
著者:R.P.ファインマン
発売元:岩波書店
おすすめ度:☆☆☆☆(良い本です)
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