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B to Bビジネスのデジタルマーケティング

2018年03月28日


著者:中田義将
発行元:幻冬舎

B2Bのデジマの本というより、B2BのSEO対策の本、と言っても過言じゃない。
そして、使える。

孫氏の兵法じゃないけれど、まずは「己を知るやり方」がしっかり書かれていて素晴らしい。

で、その、己の知り方≒分析の仕方がわかりやすく書かれているのが良い。

たとえばSEOマトリックス。
自社サイトへの来訪キーワードを図にプロットしたもの。縦軸を検索結果における表示順を、横軸は検索結果における自社ウエブページのクリック率をプロットすると。これをやることで、検索上位にあるのにクリックされてないものとか、その逆のキーワードが簡単にわかるようになる。

また、縦軸をSEOの難易度、横軸を重要度にしたSEOキーワードマップも紹介されている。SEOは敵のいる話なので、どの敵とどのキーワードで戦うのか?をまず決めるのに使う図表ですな。

また、そうやってターゲットを決めたキーワードでの戦い方を決めるのに役立つ「キャンペーンテーマの設定」のマトリックスも、本書は教えてくれる。
縦軸を「差別化が可能/差別化がない」横軸を「重点テーマ/比重点テーマ」てして、どこのユーザをどのテーマで攻めるのか?を教えてくれたりもする。

あとは横軸を記事数、縦軸をコンバージョン関与数として、仮説にもとづいてコンテンツ作ったけれど、そーでもない…なんてことを評価する「テーマ別コンテンツ評価マトリックス」なんてのも、教えてくれる。

でも、この本で一番役に立ったのが「データ分析で失敗する3つのパターン」ですな。
それは
①目的が不明解である。
②比較対象が間違っている。
③データの読み方が間違っている
なのですな。

べつにB2Bに限らなくても、使える情報満載の素敵な本ですな。




「分析」で成果を最大化する BtoBビジネスのデジタルマーケティング


タイトル:B to Bビジネスのデジタルマーケティング
著者:中田義将
発行元:幻冬舎
オススメ度:☆☆☆☆(良い本ですな)
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デジタルマーケティングの教科書

2018年03月04日

著者:牧田幸裕
発行元:東洋経済新報社

すげー素敵な本。
著者の牧田さんは元Accenture、元IBM、元いろいろ・・・で、今は 信州大学大学院経済・社会政策科学研究科助教授。
教えるのがプロ。
そして、実践の経験がある。

なので、ものすごくわかりやすくて便利な本。
なにしろ「いや~マーケティングって言われましても、異動してきただけで、詳しいことは知らないんですよ」
という人が、この本読んでもすぅっと頭に入ってくる。

だって、デジタルマーケティング以外に、マーケティングの基本もちゃんと書かれているのだもの。
だから、この1冊読めばなんとかなる。
なので、内容は入門編で終わってしまう所も多いのだけれど、深く知りたい人に向けて、参考図書まで表記されているのが素敵。

で、そんな本書の中で覚えておくべき箇所はここ。
デジタルマーケティングは、大きく2つに分解できる。「データドリブン」と「オムニチャネル」である。「データドリブン」とは、消費者理解と消費者へのアプローチを、「勘」や「経験」ではなく、データに基づいて行うことだ。「オムニチャネル」とは、消費者と企業の接点であるECチャネルとリアル店舗をシームレスに統合し、消費者へ購買の場を提供し、一方で、消費者購買行動データ取得の場とすることである。そして、企業が消費者との関係性を深め、最終的に消費者のエージェント(代理店)になることを目標とする。
デジタルマーケティングは、大きく「データドリブン」と「オムニチャネル」の2つに分解できる。

デジタルマーケティングは、従来型マーケティングの領域のみならず、テクノロジー、サプライチェーン、ロジスティックスまで包含する。

デジタルマーケティングでは、製品でもなく価格でもなくプロモーションでもなく、「消費者との絆、関係性」で差別化を図る。
ポイントカードと違い、購買に至るまでのプロセス=購買前行動を分析するのが、デジタルマーケティングである。
マーケティング戦略は以下のプロセスで策定される。まず大きく「環境分析」プロセス、「戦略立案」プロセス、「戦略実行」プロセス、「戦略管理」プロセス。
そして「戦略立案」プロセスは、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング、マーケティング・ミックス(製品戦略、価格戦略、チャネル戦略、プロモーション戦略の略)の各プロセスに分解される。この中で、「インターネットプロモーション、Webプロモーションとほとんど変わらない定義」は「戦略立案」プロセスのマーケティング・ミックス(プロモーション領域)の中野、さらにインターネット領域のプロモーションに閉じた定義であり、マーケティング戦略策定プロセスのごく一部しか対象としていない。
従来型マーケティングとデジタルマーケティングの関係はどのようになるだろうか。そもそも全米マーケティング境界のマーケティングの定義は次のように進化してきた。
1960年:生産者から消費者もしくは利用者への財の流れを方向づける企業活動の遂行のこと
1985年:個人と組織の目標を満足させる交換を想像するために、アイディア、物財、プロモーションに、流通を計画し、実行する過程のこと
2004年:顧客価値を創造・伝達・提供し、組織とそのステークホルダーの双方を利する形で顧客との関係性を管理するための組織機能と一連のプロセス
2007年:顧客やクライアント、パートナー、さらには広く社会一般にとって価値あるオファリングス(提供物)を創造・伝達・提供・交換するための活動とそれに関わる組織・機関、および一連のプロセスのこと
マーケティングの目的は、できる限り効率よく、営業部門が「楽に」製品やサービスを効率できるようにすること、言い換えれば、最小限で最大効果を得ること
セグメンテーションの目的は、競合企業としのぎ合いをしながら、それでも、その特定市場(セグメント)でビジネスを成長させること
ターゲティングを行う際に、重要なポイントは以下の3つである。
1.将来成長する特定市場(セグメント)であること
2.測定可能な特定市場(セグメント)であること
3.到達可能な特定市場(セグメント)であること
ポジショニングとは、ターゲット消費者に自社の製品・サービスと競合企業の製品・サービスの違いを理解してもらい、自社の製品を選んでもらう。
ターゲット消費者が明らかになり、そのニーズが明らかになって初めて、自社の製品・サービスの「強み」を明らかにできる
マーケティングミックスはSTPで明らかになったターゲット消費者に訴求する価値を実現し、知らせ、届けるための手段である。だから、SSTPが決定される前にマーケティング・ミックスが検討されることはない。
立案されたマーケティング戦略は仮説にすぎない
流来型マーケティングとデジタルマーケティングにおける消費者の購買意思決定プロセスの違いは以下の3つである。
1.購買前における消費者の情報収集力の進化
2.購買前の心理の変化と購買行動の即時性
3.購買後の消費者の情報発信力の進化
マーケティングで消費者を理解するとき、理解の対象となるのは「なぜ欲しいとおもったのか」という「心理」と「購入した」という「行動」である。行動に関しては、従来型マーケティングでは、主にリアル店舗のPOS(販売時点情報管理)データにより分析、理解がなされてきた。POSデータから理解できるのは、消費者の購買という「行動」だけであり、「心理」は理解できないということになる。
仮説構築の精度を高められるかどうか、マーケティング担当者お属人的スキルで、消費者の「心理」を理解できるかどうかが決まるということである。
デジタルマーケティングにおける消費者「行動」理解ではデータ量の企業間格差は縮まるが、その取扱能力、言い換えれば、アナリティクス(分析力)で相当な企業間格差が生じる。
多くの企業では、分析のデザインがないままデータや分析手法ありきで調査、分析が行われている。その結果、大変な時間とコストを掛けているにも関わらず、分析活動自体が目的化され、消費者の理解に至らず、目的を達成できていまいことも多い。
製造企業にとってのオムニチャネルの価値は、どちらかと言うと①の消費者理解にあり、②の販売機会の多様化には価値を生みにくい。

いや~線引きまくりですわ。



デジタルマーケティングの教科書


タイトル: デジタルマーケティングの教科書
著者:牧田幸裕
発行元:東洋経済新報社
おすすめ度:☆☆☆☆☆(よい!)

3ステップで実現するデジタルトランスフォーメーションの実際

2018年02月22日

著者:ベイカレント・コンサルティング
発行元:日経BP社

コンサルもインプリも行う、ベイカレント・コンサルティングが、記したデジタルトランスフォーメーションを成功させるというか、実行させるためのノウハウを、まとめた本。

いや、これができたらスゴイのだけどね。

で、本書では日系企業がデジタルトランスフォーメーションを推進する上で有効な基本ステップが定義されている。

それは下記のスリーステップとなる。
デジタルパッチ、デジタルインテグレーション、デジタルトランスフォーメーションの完遂

で、それぞれの説明となると

デジタルパッチ→既存のサービスやオペレーションに対して適用できるデジタル技術を実装することを意味する。

デジタルインテグレーション→デジタル技術を活用して、全社を挙げて顧客を丸ごと囲い込んだサービスを提供したり、リアルとデジタルに関係なく顧客体験に訴求したりすること。

デジタルトランスフォーメーションの完遂→ビジネスモデルを変革し、収益構造まで変える。それに関連する会社機能をすべて変革する。製造業がソフトウェア企業に変わり、金融業がサービス業に変わるといった具合だ。このステップに至ればデジタルトランスフォーメーションを完遂できる。

そして、デジタルトランスフォーメーションに舵を切ると、重要になってくるのが、カスタマージャーニーであり、カスタマーエキスペリエンス、いわゆるCXなのだ。

最近、CXという言葉自体は広まってきているが、その内容は大きく間違っていたりする。

なぜかと言えば、せっかくペルソナを作っても、それは自分の想像の範囲内のペルソナであり、自分の行動と、同じような行動になってしまっているからだと。さらに言えば、サービスを提供する側に立った、都合の良いものであったりする。で、そのへんをクリアしたとしても、カスタマージャーニーを、作ってそれっきりな会社が、多いとな。カスタマージャーニーとは仮説なのだから、仮説は検証して修正しなければならない。

でもって、目標が定まりカスタマージャーニーが、描けると、いろんな施策が試せて、知見が貯まるようになるとな。
・どうやれば顧客から情報を取得できるのか
・どの技術で何ができるのか
・最先端企業はどこなのか(シリコンバレーなのか)
・やってみたが、うまく行かなかった原因は何か
・次はどのように解決すればよいか
・その業種は社内の誰がよく知っているのか
・どのような人物を巻き込めばうまくいくか(社外、社内それぞれ誰なのか)
・社員が働き安くするためには何が重要なのか
・社外にどのような人脈を作っておくとよいか

こんなことが、カスタマージャーニーマップを描き、目標を設定するとわかるようになってくると。

で、カスタマージャーニーを、描こうとすると、モノより思い出ではないけれど、モノ消費ではなくコト消費と夢を広げがちなのですが、B2Bのコト消費はB2Cのコト消費と大きく違うと。
コト売りの場合には、商品・サービスで「どのような体験ができるのか」が訴求点となる。企業向けの場合、その体験は「どれだけ容易に仕事をできるようになるのか」などといったものになる。体験を訴求点とするために、顧客の行動に沿ったサービスを提供する。

のですよ。

もっとまとめると、製品を売るだけでなく、その後の維持管理や、アフターフォローをセットにして、対価をもらうわけだな。

そして、キモとなるのは、顧客の課題を解決するのがごーるではなく、顧客に対して「こんなことができると快適でしょう」と聞き側からカスタマーエクスペリエンスを提案することなのだとな。

すげーいい本でした。
が、この本の前にデジタルトランスフォーメーションに関する本を読んだほうが良かったな。



3ステップで実現する デジタルトランスフォーメーションの実際 Kindle版


タイトル:3ステップで実現するデジタルトランスフォーメーションの実際
著者:ベイカレント・コンサルティング
発行元:日経BP社
オススメ度:☆☆☆(ですな)

超分類!キャッチコピーの表現辞典

2018年01月02日


編集:森山晋平
発売元:誠文堂新光社

プレゼン資料のネタに使えるかと思ったのですが、ズバピンですな。

使える。

しかし、すげーな、ここまでロジカルにキャッチコピーを考えるのだとは。

知らなんだ。

今まで勢いで考えておりました。

いや、勢いだから、考えてないかw



超分類!キャッチコピーの表現辞典: 一言で目を奪い、心をつかむテクニック50


タイトル:超分類!キャッチコピーの表現辞典
編集:森山晋平
発売元:誠文堂新光社
オススメ度:☆☆☆☆(素敵な本だわ)

マーケティングROI

2017年12月06日

著者:ジェームズ・D・レンズコールド
発売元:ダイヤモンド社

電通バッシングじゃないけれど、最近、やたらと広告やら、マーケティングやら、代理店やらに批判的な日常ですが、「それはクライアント側が悪いんじゃね?」という気もするのですが、そんなことがこの本を読んだら、余計にはっきりとおもえてきた。

サブタイトルは「投資効果を測定する客観的経営手法」ですな。

なにも考えてないクライアントが、雰囲気でマーケティングやるから失敗するし、エージェントは疲弊するんだよ、と。

そんな雰囲気を一掃してくれる素敵なほんですな。

ちなみにマーケティングROIの算出方法は

((収入−売上原価)−投資)/投資

となる。

分子を売上金額そのもので計算していてはだめということですわな。

ちなみに、ROI測定の陥りやすい罠でも同じことが述べられている。

それは何かというと

①粗利益の代わりに収入を使用する
②投資を販売コストで水増しする
③当面の利益だけ勘定に入れ、将来価値を無視する
④増分利益の代わりに顧客の全生涯価値を勘定に入れる
⑤ROI分析とこれから行われようとする意思決定との整合性が保たれていない
⑥戦略的価値を優先してROI分析を軽視する
⑦増分ROIの代わりに合計ROIの計算をする
⑧資金供与の最低基準としてプラスのROIを使う

あれなのよね。

マーケティングのROIを測るには、マーケティングによって増加した売上だけを対象とする必要もあるのよね。




マーケティングROI


タイトル:マーケティングROI
著者:ジェームズ・D・レンズコールド
発売元:ダイヤモンド社
オススメ度:☆☆☆☆(素敵なほんですな)

P&G伝説のGMOが教えてくれたマーケティングに大切なこと

2017年09月28日

編著:六角マリ、加茂純
発売元:中経出版

GMOとは熊谷さんのやっている会社のことではなく、グローバル・マーケティング・オフィサーの略。
P&G伝説のGMOであるジム・ステンゲルの考え方を具ギュッと濃縮した1冊。
サブタイトルは「ジム・ステンゲル流日本企業再生へのメッセージ」。

まぁ、平たく言うと、

現状を見つめろ
目の前の金だけを稼ぐな
教育へ投資しろ
ターゲットを徹底的に考え抜け
そのターゲットに届く具体的な施策を実行せよ

になりますわな。



P&G 伝説のGMOが教えてくれたマーケティングに大切なこと

タイトル:P&G伝説のGMOが教えてくれたマーケティングに大切なこと
編著:六角マリ、加茂純
発売元:中経出版
おすすめ度:☆☆☆(定番ですね)

BtoBウェブマーケティングの新しい教科書 営業を飛躍させる戦略と実践

2017年09月20日

著者:渥美英紀
発売元:翔泳社

久しぶりにと言うか、初めてポジショントークしてないBtoBマーケティングの本に出会ったかもしれないな。
いきなり「ウェブサイトの成功が営業力を高めるわけではない」と言い切っちゃったりするし、具体的なツール名は一切出てこないし。

こういう本は清々しくて良いね。

で、本の内容ですけれど、それぞれ課題や、戦略、戦術を細かく分解して、そのやり方を説明してくれるのが素晴らしいのですわ。

例えば、「顧客」という軸で考えるとき
・新規顧客(全く接点のなかった新しい顧客)
 -新しいリードが不足している
 -有力なリードが得られていない
 -商談後の成約率が低い
・既存接点顧客(セミナーや展示会など何かしら接点のある顧客)
 -リード情報を組織的に管理できていない
 -リード情報に定期的にアプローチできていない
 -リード情報からほとんど商談につながらない
・既存顧客(過去に取引があったり、継続して取引があったりする顧客)
 -ルート営業に手間がかかりすぎている
 -成約者に定期的なアプローチができていない
 - 成約者からほとんど商談につばがらない

と、ここまで細かく課題が分解できるわけだしな。
で、ここまで分解することで、手の内方は明確になってくるわけだしな。

さらに営業のステップも10に分けて考えている(教えてくれる)のが素敵。
それは何かというと
1)集客ラインナップ
2)キーメッセージ
3)キーコンテンツ
4)問合せ窓口設計
5)営業判別基準
6)イベント・キャンペーン
7)営業アプローチ
8)管理システム/管理方式
9)再アプローチ基準
10)再アプローチ方式

で、ウェブサイトと栄養素式の5つの役割分担モデルっていうのも
・不足している機能を補う
・1つの領域に特化する
・全く異なる領域を分担する
・一部のプロセスを任せる
・対象領域を大きく拡大する

って分類できて、自社のサイトが一体どこなのか?定義するところからはじめると。

また、BtoBのウエブマーケティングの6つの戦略というのもよい。
1)ターゲット特化方戦略
2)ターゲット分化方戦略
3)営業プロセス分化方戦略
4)ショップ/ダイレクトオーダー型戦略
5)メディア/コミュニティ型戦略
6)アンテナ型戦略

そしてしっかりと、レポートフォーマットまで紹介されているのが良い。

ものすごく良い本に出会ったかもしれませんな。



BtoBウェブマーケティングの新しい教科書 営業力を飛躍させる戦略と実践 (MarkeZine BOOKS)

タイトル:BtoBウェブマーケティングの新しい教科書 営業を飛躍させる戦略と実践
著者:渥美英紀
発売元:翔泳社
おすすめ度:☆☆☆☆☆(良書!!)

なぜ、CRMは現場の心に根付かないのか?

2017年09月06日


著者:斎藤孝太
発売元:日刊工業新聞

少し舐めていたのですが、ものすごく使える本だとわかって、びっくり。
そもそもCRMに夢を見すぎだというと頃から始まる本書は、素敵すぎ。

なんで、根付かないのかというと

・CRMの目指しているイメージがわかない
・CRMの日々の活動がイメージできない
・CRMのやる気を維持できない

まぁ、いわば、CRMと言われると、地に足がついていない感じがしますよね、ってことなんですけどね。

で、これの改善策もちゃんと書いている。

・CRMの目指しているイメージがわかない→地に足をつけた、等身大の「未来像」
・CRMの日々の活動がイメージできない→お客さまの琴線に触れる、きめ細やかな「日々の活動」
・CRMのやる気を維持できない→心の底から湧き出る、静かで自然な「やるき」

とな。

で、さらに具体的なアクションまで踏み込んでいるのが素晴らしい。
5つのお客さま育成マーケティング
⑤固定客維持/ファン育成アクション

固定客を維持する、継続的に来店している固定客をファンに育成するアクション
④固定客育成アクション

複数回購入している再購入客を固定客に育成するアクション
③再購入客育成アクション

商品を一度購入したことがある新規購入客を再購入客へ育成するアクション
②新規購入客育成アクション

来店したことはあるが、まだ商品を購入したことがない新規来店客を新規購入客へ育成するアクション
① 新規来店客育成アクション

まだ一度の来店もしたことがない見込み客を新規来店客へ育成するアクション

で、ここまでしっかり定義されているのも素敵なんですが、更に細かい施策まで落とし込まれているという。

① 新規来店客育成アクション
・チラシのポスティング&該当配布
・CRMのコンセプトを感じる店構え
・メッセージスタンドを店前に置く
・来店誘引方ホームページ
・無邪気に楽しめる、娯楽イベント

②新規購入客育成アクション
・初回来店は、長い付き合いのはじまり
・望ましい商品紹介は”軸”が重要
・実感してもらう、体験イベント
・お店&スタッフ紹介リーフレット
・コミュニケーションPOP

③再購入客育成アクション
・会計後のフォロー接客
・お客さまから尊敬される、教室イベント
・Thanksメッセージカード
・自店の特徴を伝える、売場づくり

④固定客育成アクション
・ちょっとした特別扱い
・お客さまを虜にする、自己実現イベント
・関係を深める、ニュースレター
・お客さま育成視点のメール活用法
・お客さま起点のディスプレイ

⑤固定客維持/ファン育成アクション
・他愛のない会話で気遣いを感じてもらう
・購入履歴を活用した接客
・限定感を演出する、特別扱いイベント
・一人ひとりに提案する、One to Oneイベント
・パーソナルレターで立場を超える

いや~この本が人気なの理由がよくわかった。



なぜ、CRM(お客様育成)は、現場の心に根付かないのか? (B&Tブックス)


タイトル:なぜ、CRMは現場の心に根付かないのか?
著者:斎藤孝太
発売元:日刊工業新聞
おすすめ度:☆☆☆☆(よい!)

これからのマーケティングに役立つ、サービス・デザイン入門

2017年09月02日

著者:J.マルゴス・クラール
発生元:ビー・エヌ・エヌ新社

サブタイトルは「商品開発・サービスに革新を巻き起こす、顧客目線のビジネス戦略」ですね。

わずか100ページちょいの、薄い本なのですが、この薄い本のなかには、あらゆる考えを再構成してくれる素敵なエッセンスがギッシリと詰まってますわ。

本書のキモは18ページに書かれております。
もうひとつ重要なのが、製品やサービスをめぐるカスタマー・エクスペリエンスの大半において、それらを購入する瞬間は、ごく些末で、おそらくもっとも重要度の低い部分に過ぎないとの認識です。新しいスマートフォンを買うということは、そのスマートフォンの所有紙になるということではありません。提供されるデジタル・サービスが利用できるということです。

しれっと書いてあるけれど、これがことの本質ナノよね。ものからコトへとか、言われていますが、それをわかりやすく説明したものですよ。

この話に気が付かない、日本企業や、韓国企業は、どんどんと市場から消えていくのでろうな。

単なるスペック至上主義ではない、と。

いや、ある程度のスペックは必要なのだけどね。

では、なぜ、このようなプロセスをデザインと呼ぶのかというと、その説明は23ページにあった。
デザインは、外観を美しく整えるだけの仕事ではありません。デザインとは、何かに「形を与える」ことを意味します。つまり、無形のアイデアを有形化し、人々が経験できる事物として形作ることです。デザインは問題解決のひとつの手法であり、そこでは以下4つの主要な課題に取り組むことが求められます。
●理解のしやすさ
●使いやすさ
●個別性
●外観の美しさ

今まで、自分がデザインだと思っていた物は、大きな勘違いであったことを、教えてくれましたね。

で、繰り返しになるのですが33ページにある
要求はけして「もの」てはないという章。

まさに、そうなのよね。
小売店は、販売戦略として、人々が何を購入するかを分析することがありますが、そこに目を向けると、間違った方向に行く可能性があります。問うべき問題は、なぜ顧客が、その製品を購入するかです。購買行動の背後にあるモチベーションこそが、購入の対象物を決定します。

いや、おっしゃるとおり。

あと、本書でためになったのが、顧客接点(タッチポイント)マトリックスだな。

これは、そのなのとおり、顧客接点を整理する表なのですが、これがまた、わかりやすい。

縦軸が
舞台/場所(接点が発生するのはどこか?オンラインか、それとも実世界か?)
観客/顧客(顧客は何をするか?)
俳優/スタッフ(スタッフは何をするか?)
脚本/手続(どのような処理またら手続きをすすめるべきか?)
舞台裏/サポート機能(スタッフが取り扱わなければならないツールは何か?)

で、横軸は

訴求(何が顧客・ユーザーな注意をひきつけるか)
選択(何をすれば、製品・サービスの選択がより容易になるか)
使用(顧客が製品・サービスを実際に使用する過程で何が起きるか)
サポート(製品・サービスをより使いやすくするうえで役立つのは何か)
顧客維持(何をすれば、顧客が確実に再訪してくれるか)

このマトリックスに取るべき行動をいれると、キレイにコミュニケーションが整理できるとな。

素敵な本ですやん。



これからのマーケティングに役立つ、サービス・デザイン入門 -商品開発・サービスに革新を巻き起こす、顧客目線のビジネス戦略



タイトル:これからのマーケティングに役立つ、サービス・デザイン入門
著者:J.マルゴス・クラール
発生元:ビー・エヌ・エヌ新社
おすすめ度:☆☆☆☆(素敵な本ですやん)

マーケティングオートメーションに落とせるカスタマージャーニーの書き方

2017年08月08日


著者:小川共和

元電通イーマーケティングワンのお偉いさんで、現在、独立したお方。そして、マルケトの顧問もやっていたりする。
つまり、本書はマーケティングオートメーションと言っているけれど、マルケトありきで話が進んでいたりする。

なので、そこは差し引いて読み進めると良いけれど、書いてある内容はどんなMAツールにも使えるので、ものすごくありがたいです。

そして、著者は電通イーマーケティングに移る前は電通でプロモーションをやりこんでいた方なので、プロモーションに対する考え方が、わかりやすく整理されているのが素晴らしいです。

デジタルマーケティングの本で、ここまでプロモーションによるコミュニケーションをわかりやすく説明している本はないかもしれませんな。

で、この本の素晴らしいのは「おわりに」なのですよ。

著者が1to1マーケティングに関する懸念点を上げているのです。
それは
懸念1:コンテンツ不足
懸念2:過度のAI信奉
懸念3:組織の壁

これをMAやっていない人々に&これからMAをやろうとしている人々に知らせることができるだけでも、素晴らしい本です。




マーケティングオートメーションに落とせるカスタマージャーニーの書き方


タイトル:マーケティングオートメーションに落とせるカスタマージャーニーの書き方
著者:小川共和
おすすめ度:☆☆☆☆☆(名著ですな)

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方

2017年08月03日


著者:森岡毅
発売元:角川書店

サブタイトルは「成功を引き寄せるマーケティング入門」。
著者はUSJのCMO。

もう、マーケティングの職人が、誰にでもわかるような言葉で、わかりやすくマーケティングの真髄を教えてくれる本ですわ。

「たった1つの考え方」なんてタイトルですが、マーケティングに関するいろんなことを多角的に吸収できる素晴らしい本ですね。

で、そんな本書の中で、心に響いた言葉を書き連ねてみる。
会社の進むべき方向性を見極める頭脳としての存在、企業の軍師とも言うべき「マーケター」の最初にすべき最重要な役割は「どう戦うか」の前に「どこで戦うか」を正しく見極めること(20ページ)
自分のストロングポイントを見極めて、そんな自分が負けない場所にリングを置くってことですな。根性と熱意で戦う場所を見極めるんじゃねーよと。
マーケターは消費者理解の専門家(32ページ)
これが本書のコアもコアだと思いますわ。マーケターは消費者心理を理解できないといけないわけで、消費者視点をもって戦略を立てないとだめなわけで。そりゃ、プロダクトアウトで色々考えていたら失敗しますよね、と。顧客のこと、自分が顧客の気持を理解できなきゃ、そりゃ無理だと。
マーケティングの本質とは「売れる仕組みを作ること」です。どうやって売れるようにするのかというと、消費者と商品の接点を制する(コントロールする)ことでうれるようにするのです。
コントロールすべき消費者との接点は主に3つあります。
1)消費者の頭の中を制する
2)店頭(買う場所)を制する
3)商品の使用体験を制する
(68ページ)
これほどわかりやすくマーケティングの目的と、マーケティングのがやるべきことを整理したフレーズははじめてみましたわ。
戦略とは目的を達成するために資源(リソース)を配分する「選択」のこと。(96ページ)
これはクラウゼヴィッツの「戦争論」から出てきたフレーズですが、著者は「戦争論」でいろんなことを学んだそうな。ワタシも同じですな。たぶん、学びの深さは浅いだろうけれど。
マーケティング・フレイムワークの全体像
目的:OBJECTIVE(達成すべき目的は何か?)
目標:WHO(誰に売るのか?)
戦略:WHAT(何を売るのか?)
戦術:HOW(どうやって売るのか?)
(137ページ)
実際にマーケティングを業務に落とす時に何をすればよいのか?これはわかりやすい。
自分のセンスで判断するのではなく、深く理解した消費者の視点からHOWを判断すれば良い(171ページ)

だから、消費者心理なのよね。会社にこもって仕事しているだけじゃだめで、自分が消費者となってリアルに体験しないとだめだよなぁ。
日本の組織の多くは、戦略を間違えるというよりもむしろ「戦略がない」ことが多いのです。(191ページ)
グサッときますが、そのとおりですね。つまり 戦略とは 目的を達成するために資源(リソース)を配分する「選択」のこと単なる選択と集中じゃないのよねぇ。



USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門


タイトル:USJを劇的に変えた、たった1つの考え方
著者:森岡毅
発売元:角川書店
おすすめ度:☆☆☆☆☆(名著ですね)

ウソはバレる

2017年05月22日


著者:イタマール・サイモンソン/マニュエル・ローゼン
訳者:千葉敏生
発売元:ダイヤモンド社

なかなか過激なタイトルでございます。
サブタイトルは「定説が通用しない時代の新しいマーケティング」ですね。

わかりやすくまとめると、今までのマーケティングというのは消費者を騙すためのウソであったwと。
まぁ、そんな言い方をしてしまうと、従来型のマーケッターの方が大騒ぎしてしまいますがね。
でもですね、情報格差といいますか、情報の非対称性を利用して、消費者を誘導していたことには間違いないと思うのですよ。

Webが発達したことによって、今までのマーケティング手法が通用しなくなってしまった、と。
今までのマーケティング手法が通用しなくなったために、有名ブランドのPCが売れなくなり、聞いたことのない台湾メーカーのPCが売れるようになった、と。

「値段だろ?」というツッコミが来そうですが、今までは値段の高さはニアリーイコールでブランド力の高さであったわけで、単なる安物は、ブランド力がなかったので、そんなに売れることがなかった、と。

で、こういう事象を、今までは使えていたというか定番だったフレームワークが使えなくなったことで、証明しているのですわ。フレーミング効果、文脈効果、タスク効果、それら有名な定説が使えなくなった、と。

Webが発達して、ソーシャルメデイアが、レビューサイトが市民権を得るようになったことで、今までのようなマーケティングは通用しなくなっちゃいました、と。マーケッターが考え抜いたPRや、広告よりも、一般ユーザの利用に基づく声、つまりレビューのほうが役に立つからね。そういう世界ではウソも直ぐにバレてしまうからね。

と。

じゃあ、嘘がすぐにバレるようになった時代、どんなフレームワークが必要になった(生まれてきたのか)も、きっちり書かれている。それはPOM

なにかというと、具体的にはこんなこと。
P-その人が前々(Prior)から持つ嗜好、信念、経験
O-他者、つまり他(Other)の人々や情報サービス
M-マーケッター(Marketers)

人々は意思決定をする時に、POMのそれぞれが補完するように動きあい、考えをうかめていくのだとな。
Pの重要度が増すと、Oの重要さが減って、Mがそれに影響を与える。。。と。
そして、この関係性は刻一刻と変化していくのだとな。

なんとまぁ、世知辛い世の中ですなぁ。。。という状況なのですが、こういう状況だからこそ、マーケッターに流行るべきことがあると。

それは、関心を生み出すこと。

今までのマーケティングといったら「どれだけ認知を高めるのか?」が、ある意味、勝負のポイントだったけれど、今は違う、と。認知を高めるよりも、消費者の関心を生み出すことが重要なのだと。そして、消費者に行動を促すことが重要なんだとな。

色々考えさせられる本でしたな。




ウソはバレる Kindle版

タイトル:ウソはバレる
著者:イタマール・サイモンソン/マニュエル・ローゼン
訳者:千葉敏生
発売元:ダイヤモンド社
おすすめ度:☆☆☆☆(良い本ですな)

R3コミュニケーション

2017年05月19日

著者:恩蔵直人・井上一郎・近藤和正・関良樹・田中英夫・益田一
発売元:宣伝会議社

サブタイトルは「消費者との協働による新しいコミュニケーションの可能性」ですな。
大手広告代理店ADKのマーケティングメソッドがわかりやすく紹介されている良書です。

R3とはレレバンス(Relevance)、レピュテーション(Reputation)、リレーションシップ(Relationship)。この3種類のRが相互に良好な影響をあたえることで、現代のマーケティングは成立するというお話。

それぞれがどのような関係性を描いているかというと

「企業・ブランド」を「一般消費者(見込み顧客)」が自分事化(Relevance)
「支援者(サポーター)」は「企業・ブランド」はブランドをパートナー化(Relationship)
「支援者(サポーター)」は「一般消費者(見込み顧客)」に対してブランドを評判化(Reputation)

この関係性がきれいに成立していると、マーケティングは上手に回る、と。

そして、それがうまく回った例がきっちり紹介されていたりします。




R3コミュニケーション―消費者との「協働」による新しいコミュニケーションの可能性

タイトル:R3コミュニケーション
著者:恩蔵直人・井上一郎・近藤和正・関良樹・田中英夫・益田一
発売元:宣伝会議社
おすすめ度:☆☆☆☆(良い本ですな)

究極のBtoBマーケティング ABMアカウントベースマーケティング

2017年04月27日


著者:庭山一郎
発売元:日経BP社

最近やたらと、この言葉を耳にします。アカウントベースマーケティング。略して、ABM。このワードもバズワード決定かな、なんて思っていましたけれど、そうじゃないと。

ものすごく新しい概念であるABMなのですが、本書では
ABMの価値は、これまでうまく連携できなかったマーケティング部門とセールス(営業)部門をしっかり連携させる点です。

と定義しております(12ページ)。

この他
全社の顧客情報を統合し、マーケティングと営業の連携によって、定義されたターゲティングアカウントからの売上最大化を目指す戦略的マーケティング

と定義しております(15ページ)。

これがこの本の著者である庭山一郎サン率いる、シンフォニーマーケティングの定義だと。

営業とマーケティングの分断を無くする。営業が欲しいリードを定義して、そのリードを育成・獲得するようにマーケティングは業務を行う。ワタシが、いつも仕事で説明しているやり方が、そのまま書かれておりました。

でも、ワタシはこの考え方をABMから学んだのではないのですけれどね。 営業が欲しいリードを定義して、そのリードを育成・獲得するようにマーケティングは業務を行う トヨタ生産方式の、カンバン方式から見つけ出したものなのですけれどね。
一般にはジャストインタイム生産システムとして知られている。ジャストインタイムで生産するために考えられた方式で、元々は「スーパーマーケット方式」と呼ばれた[2]。これは作業の前工程をスーパーマーケット、後工程をスーパーの顧客に見立て、スーパーマーケットである前工程は「顧客」にとって必要十分な量の部品を予想して生産し、顧客である後工程は必要に応じて「スーパーマーケット」に部品を受け取りに行くというもの[2]。
これによりそれまで生じていた部品の需供の不一致の解消を図り、無駄を削減した。この方式で後工程が前工程に部品を受け取りに行くときに発行する帳票を「かんばん」と称したことから、この方式はかんばん方式と呼ばれる[2]。

マーケティングの後工程にある営業が欲しているものを用意するのがマーケティングのしごと。その状況を営業に伝えるマーケティングの看板がSFA。

でも、本書にはそういうことを書いていなかったけれどですね。
でもですね。

アカウントベースマーケティングって、そういうことだと思うのですよ。

営業が欲しているタイミングで、欲しているリードをトスアップする仕組み。それがABM。そして、そんなジャストインタイムなマーケティングを意味しているのだ、と。

もう、世界中で営業とマーケティングの断絶が話題になっているので、ワタシが仕事であっちこっちのお客さまと、マーケティングの話をするときは、いきなり「この施策を受けて動く担当営業のヒトをプロジェクトに入れてね」ってやりますけれどね。そうやって営業の人を巻き込まないと、BtoBのマーケティングは成功しない。

ちないみ、多くのBtoB企業で営業の方はマーケの方を敵対視しているので、ものすごいアウェイな状況でプロジェクトは始まりますけれどね。でも、そうやらないと、プロジェクトは成功しないですけれどね。

ただ、ちなみにそうやると「こんなコンサルに金払うなら、客を接待連れてったほうが案件取れるよ」と言われるので、気をつけましょうね。それを打ち返さないと、プロジェクトは先に進みませんがね。

まぁ、ワタシは知っていますがね。

ABMって概念はアメリカでも生まれたばかりで、かつ、アメリカでもアンチが居る状態で、枯れている話ではないのですけれど、庭山さんは、わかりやすく、かつ日本の市場で使えるようにABMを説明してくれるので素敵です。

最近良く耳にするBtoBマーケティングにおけるWeb広告の残念さや、中規模企業以上でのインバウンドマーケティングのなんだかなぁ。。ということもしっかり説明されている良い本ですわ。




究極のBtoBマーケティング ABM(アカウントベースドマーケティング)


タイトル:究極のBtoBマーケティング ABMアカウントベースマーケティング
著者:庭山一郎
発売元:日経BP社
おすすめ度:☆☆☆☆☆(名著だね)

なぜ、日本人は考えずにモノを買いたいのか?

2017年02月03日

著者:野村総合研究所 松下東子+日戸浩之+林浩之
発売元:東洋経済新報社

サブタイトルが「1万人の時系列データでわかる日本の消費者」。
この本は、すごいわ。
野村総合研究所こと、NRIの良心と意地が込められておりますね。

マクロミルを始めとしたオンラインリサーチサービスがたくさん登場しております。お安い値段で、自前調査ができる時代になっているのですけれど、自前調査をする前に、こういう本を読むべきなのですよね。抽出するサンプルの分母がそもそもどういうものか?が、よく分かる本です。

いままで、この本を知らなかった自分を恥じますね。

本書では日本人の消費スタイルを下記のように分けて解説してくれます。
 縦軸:高くても良い/安さ重視
 横軸:お気に入りにこだわる/こだわりはない

そして、それぞれ四象限をこのようにラベリングしているのです。
 高くても良い✕お気に入りにこだわる
 →【プレミアム消費】
  ・自分が気に入った付加価値には対価を払う
  安さ 重視✕お気に入りにこだわる
 →【徹底探索消費】
  ・多くの情報を収集し、お気に入りを安く買う
 高くても良い✕こだわりはない
 →【利便性消費】
  ・購入する際に安さよりも利便性を重視
  安さ 重視✕こだわりはない
 →【安さ納得消費】
  ・製品にこだわりはなく、安ければ良い

全体を紹介した後に、この四象限ん居合わせて細かい説明をしてくれるのがスバラシイね。

ちなみに、全体説明で目からウロコだったのは 情報収集すら面倒、あふれかえる情報に疲れという記事ですな(27ページ)。
もう、情報過多ですよ、と。DeNAのように仁義も遵法意識もへったくれもなく、アフィリエイト収入のためにキュレーションメディアを運営するのとは違って、ちゃんとしたキュレーションメディアがもてはやされるのには、それなりの理由があったのですね。
でも、だからこそ、この情報の海で「騙される」方々が続出しちゃうのよね、ということになるのですね。だって、加工されて「アナタにだけオススメ!コレだけ見ていればOK!」といって情報がやってきちゃうのだもの。主体的に情報を探すことも、考えることも放棄する人がどんどん増産されるわけですよね、と。

で、そんな説明の後に、「じゃあ、どうすれば商品を買ってくれるのか?」に話が移っていきます。

では、どうすればいいのか?

お金はあるが時間がない、面倒くさい→情報をまとめ、選んで、届けよ

を!なんだ!アンテナとかGunosyからお金をもらっているネイティブアドか?と思ってしまいますwでも、あるいみ、これは正しいと思います。
が、一度この世界にハマって、安住してしまった人は「バカ」になっちゃうんだろうな、と思うわけですよ。

情報が多くて疲れた→ネットとリアルに求めるものを理解し、商品との出会いから購買までのユーザー導線を計画せよ

オムニチャネル的な考え方ですが、コレは至極全うで、ものすごく正しいのですが、データを統合・管理するインフラがないと破綻するのよね。とはいえ、コレはものすごく正しい。

この他、「ユーザーがブランドを作る→ユーザー評価にターゲットを当てた商品・サービス・マーケティングを実行せよ」とか「持つことへのこだわりの低下。借り物、中古でもいい。→シェアリングの仲介者としてのあり方を検討せよ」なんて戦略も記載されております。

この本にかかれていることをそのまま実践するのも良いですし、逆張りするのも、またけっこう。ちなみに、ワタシ、逆張りすますがね。どっちを選ぶにしろ、根拠がしっかり書かれているのが、スバラシイですね。



なぜ、日本人は考えずにモノを買いたいのか?

タイトル:なぜ、日本人は考えずにモノを買いたいのか?
著者:野村総合研究所 松下東子+日戸浩之+林浩之
発売元:東洋経済新報社
おすすめ度:☆☆☆☆☆(良い本ですね)
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