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デフレ最終戦争

2016年07月13日

著者:清水功哉
発売元:日本経済新聞社

日銀の黒田総裁誕生から、つまり2013年から2015年年末までの日銀の金融政策とそれにまつわる政治の話をまとめた一冊。

カッコいい言い方をすれば、失われた20年をなんとか復活させようと、セントラルバンカーな方々が奮闘している、その様子をまとめたもの。

ぎゃくの言い方をすれば、リフレ派の悪あがきがまとめられた本。たしかに、株価はあがったけれど、ドル換算するとそれほど株価、上がってないんだよな。

なんてことをかんがえたり、とはいえここで異次元緩和しなかったら、すこしとはいえ、株価が持ち直すことも、なかったのでないか、と思う今日この頃。



デフレ最終戦争 ―黒田日銀 異次元緩和の光と影


タイトル:デフレ最終戦争
著者:清水功哉
発売元:日本経済新聞社
おすすめ度:☆☆(で、この戦争、終わるのかしら)
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21世紀の資本

2015年06月30日

著者:トマ・ピケティ
発売元:みすず書房

今一番売れている経済書。

ってか、こんな分厚い経済の専門書が10万部以上も売れているってびっくりだわ。

で、民主党や、社民党など「労働者が国の基本です。でも、その労働者は正社員だけですが、何か。そんな労働者を代表する労組の幹部が資本家な見に報酬をもらっていて何が悪いんですか?( ー`дー´)キリッ」という方々のバイブルになっているらしいですが

どっちも、「ほんとか?」と思ってしまう。

格差発生のメカニズムと、格差が引き起こす問題点には触れているが、格差は絶対悪で、格差を生み出してしまう仕組み自体が間違いなのだという、ポルポト的な主張はどこにも見当たらなかったと思ふ。

そもそも、なんで格差というか、経済的問題が発生してしまうのか?というそもそも論に対して、ピケティは歴史的アプローチを見せるのですけれど

それは人口の爆発的増加によるもので、近代(中世?)ヨーロッパではそれが問題にあっていたということが書かれているのですよ。

それは5ページ

フランスの人口は更に18世紀を通じて、ルイ14世時代の終わりからルイ16世の処刑までずっと安定して増加し、1780年には3000万人近くになった。1789年の爆発に先立つ数十年で農業賃金が停滞し、地代が上昇したのは、どう考えてもこの空前の急激な人口増のおかげだ。

に記載されているわけですなわ。

これが、この本の柱になる考え方ですわな。

財政政策も、金融政策もへったくれもなかった時代にあって、人口の増加=需要の増加が神の見えざる手であって、人口が増えれば増えれほど、商品の希少性が上がり、インフレ的状況になるってわけなんですわな、と。

で、この辺の話や疑問に答えたのがリカードや、マルクスであった、と。

で、この辺の話を含めて資本収益率が、経済の成長率を大幅に上回ると云々かんぬんという話、この本の柱ですな、底に行くわけですよ。

で、

r>g

という不等式が出てくるのですな。

しかし、29ページに

私の結論は、マルクスの無限蓄積の原理と永続的格差拡大の含意ほど悲惨ではない(というのもマルクスの理論は暗黙のうちに、長期的な生産性増大がゼロだという厳密な想定に依存しているからだ)。私が提案するモデルでは、格差拡大は永続的ではないし、富の分配も将来の方向性としてあり得るいくつかの可能性のひとつでしかない。だが考えられる可能性はあまり心やすまるものではない。

で、

資本市場が完全になればなるほど、rがgを上回る可能性も高まる。

と、話を続けるわけだ。

で、累進課税とか重要だけれど、これは国際協調が必要なんだよねぇ・・・と話を続ける。

これ、30ページくらいまでの話なんだけれど、菅直人とか、ここまでも読んでいないんじゃないのかしら?なんて思ってしまうわw

あと

r>g

という式以外に、これも重要だと思ふ。56ページ。

資本主義の第一基本法則 α=r✕g

これで資本主義の第一基本法則を提示できる。これは資本ストックを、資本からの所得フローと結びつけるものだ。資本/所得比率βは、国民所得の中で資本からの所得の占める割合(αで表す)と単純な関係を持っており、以下の式で表される。

α=r✕β

ここでrは資本収益率だ。

例えばβ=600%でt=5%なら、α=r✕β=30%となる。
言い換えると、国富が国民所得の6年分で、資本収益率が5%なら、国民所得における資本のシェアは30%ということだ。


なにげに、個人的にこの本の肝はここな気がするんだよな。

で、この第一法則を受けて、第二法則に話が移るわけですわな。

資本主義の第二基本法則は

β=s/g

βは資本/所得比率、sは所得率、gは成長率

となるのですな。

で、これは何を意味しているかというと

175ページ
ほとんど停滞した社会では、過去に蓄積された富が、異様なほどの重要性を確実に持つようになる。

って、ことを証明している式なわけですわな。

で、繰り返しになるけれど、この本は「格差、ダメ!ゼッタイ」的なことを説いている本ではなく、経済学の本なわけですわな。

クメール・ルージュマンセーじゃないんだからさ。

ただ、発生してしまう格差はなんとかしなければならない。

そして、その格差解消方法が書かれているのですよ。

それは、まず教育と技能への投資(325ページ)

労働者の質を上げて、賃金をたくさんもらえるようにしましょうって話だな。

で、次は戦争(412ページ)

すべてがガラガラポンされるので、格差どころの騒ぎでなくなる。

世界の経済誌において、格差が採用化されるのって戦争が起きた時なんだよな。

きっちり、それはこの本に書いてある。

なので、「格差、ダメ!ゼッタイ」は戦争賛成派なのかしら?と思ってしまふ。

で、次はインフレ(色んな所で書かれているけれど、472ページには「インフレの主な影響は、資本の平均収益を減らすことではなく、それを再分配することなのだ」という記述あるのでね)。

で、次は累進所得税も含まれるであろう、資本税(514ページ以降のもろもろ)。

金持っているやつから金を奪えば、そりゃ格差はなくなりますね、と。

みんな揃って貧乏になりましょうということに近い気がすんだな。

ちなみに強制的に格差をなくした国がある。

それがソヴィエト連邦。

ソヴィエト連邦が何をやってどうなったかという話も、この本に書かれている(557ページから)。

なもんで、繰り返すのですが

民主党や、社民党など「労働者が国の基本です。でも、その労働者は正社員だけですが、何か。そんな労働者を代表する労組の幹部が資本家な見に報酬をもらっていて何が悪いんですか?( ー`дー´)キリッ」という方々のバイブルになっているらしいですが

どっちも、「ほんとか?」と思ってしまう。

ちなみに本としては非常に面白い本。

そして、この本を読んでいたら

『貧乏人の経済学』



『殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?』



『善意で貧困は無くせるのか?』



『最底辺のポートフォリオ』


を読みたくなりましたわ。



21世紀の資本


タイトル:21世紀の資本
著者:トマ・ピケティ
発売元:みすず書房
おすすめ度:☆☆☆☆☆(名著だよ)

ハイパーインフレの悪夢

2015年04月24日


著者:アダム・ファーガソン
発売元:新潮社

すごいいい本だわ。

歴史の教科書に必ず出てくる、ドイツのハイパーインフレ。

それがどのように発生し

ドイツ国民にどのような影響を与えたのかということが、よく分かる。

「で、ヒトラーがだてきたんでしょ?」なんて短絡思考じゃダメよ。

最初、インフレはいいものだと迎え入れられていた。

途中まで、インフレはいいものだと迎え入れられていた。

少し変かな?と思っていたけれど、インフレはいいものだと迎え入れられていた。

気がついたら、どーにもこーにもできなくなっていた。

このへんの状況を一言で言い表しているのが317ページ
正しいと信じて行っていたことが、実は自分の身の破滅を招いていたことに、もうどうしようもない状況に陥ってから、ようやく気がつく。

ってやつですな。

あと307ページ
ハイパーインフレの最中には、家族の銀器よりも1キロのじゃがいものほうが、グランドピアノより豚の脇腹肉のほうが一部の人にとっては価値があった。家族の中に売春婦がいるほうが、赤ん坊の亡骸があるよりもよかった。餓死するより盗む方がましだった。名誉より暖房のほうが心地よく、民主主義より衣類のほうが不可欠で、自由よりも食べ物のほうが必要とされていたのだ。


ってフレーズですな。

まさに貧すれば鈍するですわ。

ハイパーインフレになってもいいように、農地を手にしていよう。

しかし、ドイツがどーやってハイパーインフレを克服したのか?それがもう少し細かく描いてあったら嬉しかったわ。

これからはインフレ、大変だ!!って本だけでなく、古今東西、ハイパーインフレに襲われた国家がどのように復活したのか?復活しない間でも、どうやって押さえ込んだのか?を調べていこう。

タイトル;ハイパーインフレの悪夢
著者:アダム・ファーガソン
発売元:新潮社
おすすめ度:☆☆☆☆☆(おもろい)

人間の条件

2015年03月11日


著者:ハンナ・アレント
発売元:筑摩書房

条件付けられた人間が環境に働きかける内発的な能力、すなわち「人間の条件」のもっとも基本的な要素となる活動力は「労働」、「仕事」、「活動」の三側面から考えることができよう。

本書は全体主義の現実的基盤となった大衆社会の思想的系譜を明らかにしたものである。

うーん、わからんぞ。

全体主義は独裁政権から生まれるのではなく、民主的プロセスをおって生まれてくる、その理由が知りたくて読んだのですが、難しいぞ。


人間の条件 (ちくま学芸文庫)



タイトル:人間の条件
著者:ハンナ・アレント
発売元:筑摩書房
おすすめ度:☆☆(頑張ろう自分)

革命家 北一輝

2015年03月03日


著者:豊田穰
発売元:講談社

戦前を代表する思想家。

大川周明とともに、この人間についても調べなければダメでしょ、ってことで読んでみましたわ。

北一輝の生い立ちや、考え方は理解できた気がする。

ただ、もうちっと当時の社会情勢を知らなきゃダメだね。

何しろ新幹線もなければ、ジェット旅客機も無い時代なのに、東アジアがやたらと狭く感じるのよ。

戦前をよく知らなければ、ダメだね。

ヤッパ。


革命家・北一輝 「日本改造法案大綱」と昭和維新 (講談社文庫)



タイトル:革命家 北一輝
著者:豊田穰
発売元:講談社

鄧小平秘録 下巻

2014年12月06日



著者:伊藤正
発売元:産経新聞社

この本、中国だと発売禁止なのな。

で、下巻では毛沢東の死から鄧小平がどうやって中国の最高権力者に上り詰めたのか、がよくわかる記述となってますわ。

四人組を追いやり、華国峰をおいぬき、どうやって十三億の民の頂点になったのか?

そして、中国をどのようのに経済大国に導いたのか?

改革開放で海外資本を導入したってことは有名ですが、毛沢東というか文化大革命により廃止されていた大学入試を復活させたのも鄧小平なのよね。

経済と教育の両方が大事だと鄧小平は知ってたんだよな。あと、ブリッジとサッカーな。


そして何より、ベトナムに攻め込むことに関してアメリカの事前承認をとってたなんてびっくりだわ。


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タイトル:鄧小平秘録 下巻
著者:伊藤正
発売元:産経新聞社
おすすめ度:☆☆☆☆☆(最高)

鄧小平秘録 上巻

2014年12月05日

著者:伊藤正
発売元:扶桑社

その昔、産経新聞に連載されていたという記事をまとめた1冊。

なんと重厚長大なお話が連載されていたのだ!

と、びっくり。

そのタイトル通り、中華人民共和国、中興の祖、鄧小平の半生について語った本ですわ。

生まれ育ったところから話が始まるのではなく、天安門事件から話が始まるので一気に吸い込まれてしまいますわ。

天安門事件こと、六四事件の裏話がここまでしっかり書かれているとは。

っても、公開情報を組み合わしただけなんだけれどさ。

時代的には共産圏の崩壊がはじまっている時期に起きたことで

人民を守るための人民解放軍が人民を轢き殺すのはいかがなものかという話だけれど

あそこで中国版のペレストロイカが起きていたら、中国は崩壊していたんだろうな、と思ふ。

で、そんな天安門事件のあとに続くのは、南巡講話。

そして、文化大革命。

こうやって話を読み進めると、好好爺として語られる面の多い鄧小平のしんの強さができるまでって言うことがわかりますわ。

何しろ、文化大革命時、すでに六十代後半だったわけよ。

なのに、毛沢東の逆鱗に触れて中央から飛ばされるのよ。

中央でも、地方でも、経済的に疲弊している中華の民の苛酷さを知ってしまうわけですよ。

そうなると、人権だなんだかんだというよりも、まず、腹をいっぱいに擦るってことが重要だろうってなるわね。

うん。

下巻が楽しみだわ。


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タイトル:鄧小平秘録 上巻
著者:伊藤正
発売元:扶桑社
おすすめ度:☆☆☆☆☆(すごくおもしろい)

サンデルの政治学哲学

2012年09月20日


著者:小林正弥
発売元:平凡社

最近話題のサンデル教授について詳しく知りたいということで、政治哲学、公共哲学、比較政治が専門でサンデル教授自身と親交のある著者のサンデル解説本というか、サンデル教授の基本概念である「正義」についてという内容。

これがなかなかムツカシイというか、アメリカの政治史の基礎的な考えがないと難しいんでないのか、と。

そのへんのお話と共に勉強したいのですが、もっと本を読んでみようと思えてくるわけですよ。

そんなわけで

『リベラリズムの正義と限界』

リベラリズムと正義の限界

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『リベラリズムとその批判者たち』

を読みたくなりましたな。


サンデルの政治哲学-<正義>とは何か (平凡社新書)

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サンデルの政治哲学-<正義>とは何か (平凡社新書)

タイトル:サンデルの政治学哲学
著者:小林正弥
発売元:平凡社
おすすめ度:☆☆(頑張れ自分)

競争と公平感

2012年09月08日


著者:大竹文雄
発売元:中央公論新社

日本が世界で一番成功した社会主義国であるということが、よくわかるほんですね。

日本人の競争嫌いの原因を島国であることに求めていない説、満載です。

びっくりします。

いや、マジで。

例えば、3ページ


このように計画的にみえるのに、うまくいかないのは計画の期間が間違っているからだ。人生はその日一日で終わるわけではない。ついている時もあれば、ついていない時もある。長期的にみれば、ついている時に頑張って、ついていない時には他のことをしたほうが得なのだ。計画をもっと長期の観点で立てて、日々の計画は長期の利益を最大にするように行動すればいい。でも、実際には長期の計画を立てただけでは、それをうまく実行できないことが多い。そのため、短期の計画も同時に立てて、それをチェックしていくことで、長期計画を達成しようとしてしまう人はどうしても短期計画に縛られるのだ。


心が痛いですねw

すぐにわかる、目先のゴールにばかり集中して、無駄を積み重ね、どこにも辿り着けないってこと・・・

たくさん経験してきました。

で、18ページ


カリフォルニア大学ロサンゼルス校のギウリアーノ教授と、IMFのスピリンバーゴ氏の研究が参考になる。彼らはアメリカのデータを使って、若い頃の不況経験が価値観に影響を与えるということを実証的に明らかにしている。具体的には18歳から25歳の頃、つまり高校や大学を卒業してしばらくの間に不況を経験するかどうかが、その世代の価値観に大きな影響を与えるというのだ。この年齢層の頃に不況を経験した人は「人生の成功は努力よりも運による」と思い、「政府による再分配を指示する」が「公的な機関に対する信頼は持たない」という傾向があるそうだ。この価値観は、その後、年をとってもあまり変わらないということも記されてる。


へぇぇぇぇえぇぇ!

でも、そんな気がするわ。

草食系男子って言われる人は、ズバリこの世代にハマるしね。

そうじゃない人も確かにいますが、そうじゃない人が目立つのは、草食系男子がメインストリームだからでさ

逆がメインストリームだったら目立たんでしょ。

で、21ページ


規制を強化すると規制で守られた人のなかでの格差が小さくなり、そのなかでの運不運の要素は小さくなるが、規制の枠に入れなかった人たちとの格差は拡大する。規制の枠に入れるかどうか、という運不運の要素が大きくなっているのである。


おおおお!

まさにそのとおり。

いまだと、新卒で就職できたか否か、か?

まぁ、このゲームのルールも変わりつつあるけれどね。

あと、57ページ


「ウィキノミクス」という手がある。「ウィキノミクス」とはデータを公開することで、研究開発費を削減することができるという考え方だ。


あと、72ページ


しかし、教科書を読んだ生徒たちは、市場は失敗するし、独占はとにかく悪いということだけを理解するはずだ。多くの問題はあっても、競争によって得るメリットはい大きいという共通の認識を私たちがもつような教え方をするべきではないだろうか。これは特定の教科書の書き方がそうなっているのではなく、すべての教科書に共通の問題である。なぜ、そうなのかというと、学習指導要領では市場競争のメリットを教えるように書かれていないからである。


あれですよね。

そんな学習指導要綱を決める官僚や、政治家たちの多くは、東大の出身者が多いわけで

で、東大の経済学って日本風のマルクス経済学だったりするわけですから、ベースが

そりゃ、そうなりますよね。

これがケインズではなく、ハイエクだったら、多分真逆だ。

それくらい教育は重要。

だから、ある程度大きくなったら、教えてもらいつつ、教えてもらっていることに反論しなから理解しないとダメってことですね。

で、74ページ


また、市場経済が成り立つためには価格、数量、取引日などについて契約したことを私たちがきちんと守ることが不可欠であることを教える必要があるはずだ。約束の時間を守ること、借りたものは返さなければならないこと、といった私たち現在の日本人にとって当たり前のルールは、市場経済が機能するために必要なものである。そうした社会規範の成立は市場経済の発展と密接に関係しているのである。


ですよねぇ。

でも、最近の日本人は約束を守らないような気が・・・

特に政治家が・・・

だから、市場経済がうまく機能しなくなってしまっているのですね。

で、110ページ


遠い将来の時間あたりの割引率が、近い将来の時間あたりの割引率より低下するような特性を持つ時間割引率は「双曲割引」と呼ばれている。このような双曲割引型の時間割引選好を前提にすると、宿題を先延ばしにして後悔することや、カード破産してしまうという事実を説明することができるのである。


とか

187ページにある


創意工夫が重要な仕事になればなるほど、労働時間による管理は向かなくなる。技術革新のために、仕事の多くがそい工夫やアイディアに依存するようになり、生産性の個人差、個人の中での時間変動が大きくなってきた。


とか

226ページにある


人間はきちんと学習しないと、合理的な経済的意思決定ができない可能性が高い。


とかね。

ほんと、勉強せなアカンですよ。

で、自分の頭で考えるようにしないと。

そして、考えたことをプレゼンできる、アウトプットできる訓練をしないとね。

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タイトル:競争と公平感
著者:大竹文雄
発売元:中央公論新社
おすすめ度:☆☆☆☆☆(最高)

東京の副知事になってみたら

2012年08月23日

著者:猪瀬直樹
発売元:小学館

作家の猪瀬直樹が、同じく作家である東京都知事の石原慎太郎に誘われて、東京副地知事になっちゃったよ、という話。

前例前例にこだわると雨ダメ組織になっちゃうのねって話と

広い視野で物事考えなダメねって話と

方向性見つけて、そっちに導けば、公務員はよく働くんじゃね?という話ですな。

でもって、やっぱり情報収集は重要よ。

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タイトル:東京の副知事になってみたら
著者:猪瀬直樹
発売元:小学館
おすすめ度:☆☆☆(うん。おいらもなりたくなってきたぞw)

決断できない日本

2012年08月19日


著者:ケビン・メア
発売元:文藝春秋社

この本の反論を求めますね。

感情的なものではなく、論理的に。

出来れば証拠も添えて。

本当に言ったのか、いっていないのか、その他もろもろを含めてね。

で、そんな話はさておき、この本、いろいろ刺さるフレーズが満載です。

たとえば33ページ


先を見越して、次々に先手を打っていく。状況に流されるのではなく、状況を支配することが大切だからです。


いや、おいらもそういう人生を送りたいです。

流されるのではなく、流していけってw

で、39ページ


福島第一原発の入ろまでには20〜30年はかかります。だが、その前に使用済み核燃料棒や、放射能に汚染された瓦礫、汚泥を収容するキャスクが大量に必要になる。キャスクはいますぐにでも発注しておかなければいけませんが、日本政府も東電も長期戦略がかけており、大量のキャスクをどう用意すべきか、まだ決まっていないのが現状です。


ここにも、失敗の本質感ですね。

全体が見えるとほんとうに必要なことが分かってくるのですが、全体が見えていないので、無駄に細かいことにこだわってしまうわけで。

あと、51ページ


米軍の歴史を振り返ると、米軍の優位性は最新鋭の兵器を保有しているためだけでなく、ロジスティックの強さによってもたらされています。


ですよね。

そう思います。

だって、世界中に軍隊を展開したって、その軍隊が有機的に動かないと意味はないのですから。

あと、126ページ


沖縄からは東京よりも北朝鮮平壌のほうが近いのです。日本最西端の与那国島から台北までは110kmにすぎず、台湾海峡有事の際は戦略拠点の1つになるでしょう。沖縄ーベトナム・ハノイ間は沖縄ー札幌間とほぼ同距離だし、沖縄ー上海間と沖縄ー佐世保間もほぼ同じ距離にあります。


物事一つの方向からばかり眺めていちゃダメってことですよね。

でも、みんな物事をひとつの方向からしか見ようとしないんですよね。

そんなわけで、ソッチ系の人々の反論を読みたいですな。

感情的なものではないものをね。

決断できない日本 (文春新書)

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タイトル:決断できない日本
著者:ケビン・メア
発売元:文藝春秋社
おすすめ度:☆☆☆☆☆(よんどこ)

日本はなぜ敗れるのか

2012年05月24日

著者:山本七平
発売元:角川書店

すげぇ。

この本すげぇ。

ここにかかれっている内容は日本軍だけでなく、日本的組織にぴったりと当てはまる。

国家でも、暁星でも、会社でも、家族でも。

一番最初に敗因二十一か条というものがありまして、それを解説するように話は進んでいきます。

で、そんな二十一箇条は何かというと

1)精兵主義の軍隊に精兵がいなかった事。しかるに作戦その他で兵に要求されることは、総じて精兵でなければできない仕事ばかりだった。武器も与えずに、米国は物量に物を言わせ、未訓練兵でもできる作戦をやってきた。

2)物量、物質、資源、総じて米国に比べ問題にならなかった。

3)日本の不合理性、米国の合理性

4)将兵の素質の低下(精兵は満州、支那事変と初戦で大部分は死んでしまった)

5)精神的に弱かった(一枚看板の大和魂も戦い末期になるとさっぱり威力なし)

6)日本の学問は実用化せず、米国の学問は実用化する

7)基礎科学の研究をしなかったこと

8)電波兵器の劣等(物理学貧弱)

9)克己心の欠如

10)編成力なき事

11)個人問して修養をしていない事

12)陸海軍の不協力

13)一人よがりで同情心がないこと

14)兵器の劣悪を自覚し、負け癖がついたこと

15)バーシ海峡の損害と戦意喪失

16)思想的に徹底したものがなかったこと

17)国民が戦いに厭きてきた

18)日本文化の確立なき為

19)日本は人名を粗街にした

20)日本文化に普遍性なき為

21)指導者に生物学的常識がなかったこと

この21か条だけでも素晴らしいのですが、本書にはそれ以外の名言が満載です。

まず66ページ

それはまさしく機械的な拡大再生産的な繰り返しであり、この際、ひるかえって自らの意図を再確認し、新しい方法論を探求し、それに基づく組織を新たに作りなおそうとはしない。むしろ逆になり、そういう弱気は許されず、そういうことを言う者は敗北主義者ということになる。

とか

67ページ

これらの言葉の中にはあらゆる方法を探求し、可能な方法論を試みたいという意味はない。ただ、ある一方法を一方向に、極限まで繰り返し、その繰り返しのための損害の量と、その損害を克服するために投じた量と、それを投ずるために払った犠牲に事故満足し、それで力を出し切ったとして、自己を正当化しているということだけであろう。

とか

76ページにある

激烈な軍国主義が軍事力とされてしまうから本当の軍事力はなく、精兵主義が精兵とされる故に精兵がいないという状態を招聘し、首脳部は自らの状態すら把握できなくなってしまうのである。

とか

81ページ

数があるぞといえば質も内容も問わない。これが極端まで進めば、数があるぞという言葉があれば、そしてその言葉を権威付けて反論を封ずれば、それで良いということになる。

とか

97ページにある

そして、その第一歩はなんであったのだろう。ないものをないと言わずに、ないものをあると言うか、言われないかをその人間の資格としたことであった。

とか

145ページにある

そしてこういう見方をする人たちの共通点は「自分は別だ」「自分はそういった鬼畜と同じ人間ではない」という前提、すなわち「相手を自分と同じ人間とは認めない」という立場で発しており、その立場で相手の非を指摘することで自己を絶対化し、正当化している。

とか

148ページにある

言うまでもなく普遍性はまず相対化を前提とする。それは相手が自分と違う文化的基準で生きていることをありのままに当然のこととして知ることから始まる。もしそれが出来ないなら、自分だけが人間で、他はすべて人間ではないことになってしまう。そして、それは一人よがりで同情心が無いことであり、その人間が共感や同情らしき感情を示す場合は、なんだかの絶対者に拝跪して、それと自己を同定して自己絶対化を行う場合だけである。だからこれは、本質的な共感でもなければ、同情でもない。

とか

181ページ

われわれは、非常に長い間、この一定制約下に「術」ないしは「芸」を争って優劣を決めるという世界に生きてきた。この伝統はいまの受験戦争にもそのまま現れており、チョットやそっとでは消えそうにない。

とか

182ページ

そしてこの事実の背後には徳川時代以来の、外的制約を固定して、それが絶対に動かないという根拠なき信念のもとに、その固定の中で芸を磨き、その芸が極限を乗り越えて万能でありうるという考え方があった。

とか

207ページ

そしてここにあるのが前提が違えば、前提を絶対視した発想・計画・訓練はすべて無駄になることがどうしても認識できない太平洋戦争中の日本軍と同じ状態なのである。

とか。

この本、スゴイ。

凄まじい。

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日本はなぜ敗れるのか―敗因21ヵ条 (角川oneテーマ21)


タイトル:日本はなぜ敗れるのか
著者:山本七平
発売元:角川書店
おすすめ度:☆☆☆☆☆(必読)

もし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら

2012年05月22日

原作:池田信夫
発売元:アゴラBooks

いや、面白い。

これに反論するような作品が出てくることを願います。

負の所得税には大賛成。

そうすると、そのためには納税者番号が必要となってきますよねって。

防衛費よりも、国家公務員の人件費よりも、地方交付税よりも、最大級のガンなのは社会保障費なわけでさ、そこに切り込まないと日本はダメになっていきますよって言うことが、漫画でよくわかります。

ただ、読んでほっとしたのは日本が破綻しても、北斗の拳のような世界にはならないってこと。

それにしての財政破綻ではスーパーインフレになったら、借金するよりも、預金を膨大につくっておくことよりも、キャッシュを稼ぎまくることが重要であるということがわかりました。

もし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら

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もし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら


タイトル:もし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら
原作:池田信夫
発売元:アゴラBooks
おすすめ度:☆☆☆☆☆(よんどけ〜)

現代語訳 論語と算盤

2012年03月13日


著者:渋沢栄一
発売元:筑摩書房

名著です。

名著。

その内容も当然ですが、渋沢栄一という人間の凄さに驚きます。

感動します。

TVや、ラジオや、Webがなかった時代ですよ

本や、新聞だって十分になかった時代にですよ

今の時代でも通じる以上の知識を身につけた、そんなレベルの知識を有しているという事実に驚きます。

で、そんな本書の中でよかったのが14ページ

私は常々、モノの豊かさとは、大きな欲望を抱いて経済活動を行ってやろうというくらいの気概がなければ進展していかないものだと考えている。空虚な理論に走ったり、中身のない繁栄をよしとするような国民では、本当の成長とは無関係で終わってしまうのだ。

とか

132ページの

二宮先生は相馬藩に招かれ、まず過去180年間における細かい藩の収入統計をつくた。その上で180年を60年ずつ3つに分けてそれぞれ「天」「地」「人」と名前をつけた。その三つを比べてちょうど真ん中の平均収入額になった時期を「平年の藩の収入」とされた。さらに今度は90年間を2つに分けて「乾」と「坤」と名づけ、2つを比べて平均収入の少ない時期の方を相馬藩が支出してよい基準とした。この金額内で藩にかかる一切の費用をやりくりする。もし、その年の藩の収入が、この予想以上に良かったら自然増収となるわけだ。この余ったお金が出た場合は、それを使って荒れた土地を開墾し、その開墾によって作られた新しい田畑は開梱した当事者に与える、という法を定めたのだ。これが相馬藩の「興国安民法」だった。

とか。

いやはや、渋沢先生はスゴカです。

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タイトル:現代語訳 論語と算盤
著者:渋沢栄一
発売元:筑摩書房
おすすめ度:☆☆☆☆☆(最高)

歴代アメリカ大統領総覧

2012年01月12日


著者:高崎通浩
発売元:中央公論新社

初代ワシントンから、第43代のブッシュJrまで、アメリカの歴代大統領について簡単に、分かりやすくまとめられております。

どの大統領がどんなことをして、どんな性格だったのかが簡単に分かります。

で、ブッシュ親子以外の共和党大統領が戦争をおっぱじめたことってなかったのね。

まぁ、共和党のほうがモンロー主義なわけだから、海外のことなんて気にしないもんねってことなのでしょうな。

で、この本はアメリカという不思議な国の成り立ちについても教えてくれます。

アメリカ合衆国には「自由主義」の時代、「自由主義社会」という一つの時代、ひとつの社会があるのみなのである。「自由主義社会」しか経験していないということは、「自由主義」を相対化する機会もなかったということである。ここに「自由主義」が絶対化される契機がある。

このまえがきに書かれているフレーズには思いっきり納得させられましたな。

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タイトル:歴代アメリカ大統領総覧
著者:高崎通浩
発売元:中央公論新社
おすすめ度:☆☆☆☆(いいね)
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