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反知性主義

2017年10月23日
著者:森本あんり
発売元:新潮社

久しぶりに、良い本を読んだな、という気がする1冊。
自分に知識を植え付けるために、内容を血と肉にするために、何度も読み返してしまった。

サブタイトルは「アメリカが産んだ熱病の正体」ですな。

ブッシュJrが大統領だった頃から、言われ始め、トランプが大統領に当選したタイミングで、一気に広まった「反知性主義」という言葉。日本国内で使われている、いわゆるB層をおだてておけばOK、やつらテレビしか、それもバラエティしか見ないし、という解釈に納得しないので、読んでみたら、超しっくり。

そもそも反知性主義を語る前に、「知性」について理解する必要があるわけで、それは
「知性」とは、単に何かを理解したり分析したりする能力ではなくて、それを自分に適用する「ふりかえり」の作業め含む、ということだろう。知性は、その能力を行使する行為者、つまり人間という人格や自我の存在を示唆する。知能が高くても知性が低い人はいる。それは、知的能力は高いが、その能力が自分という存在のあり方へと振り向けられない人のことである。だから、犯罪者には「知能犯」はいるが「知性犯」はいないのである。
と。

なに言葉遊びしてんだよ!と突っこみ入りそうですが、まずは、知性について定義しないとだめでしょ、と。

で、そうなると反知性主義とは
知性が欠如しているのでなく、知性の「ふりかえり」が欠如しているのである。知性が知らぬ間に越権行為をしていないか。自分の権威を不当に拡大使用していないか。そのことを敏感にチェックするのが反知性主義である。もっとも、知性にはそもそもこのような自己反省力が伴っているはずであるから、そうでない知性は知性でなく、したがってやはり知性が欠如しているのだ、という議論もできる。どちらにせよ、反知性主義とは、知性のあるなしというより、その働き方を問うものである。
いや~、反知性主義について知りたいのであればこの本を読めと色んな人が言っていましたが、まさにそうだな。
あと、キリスト教をちゃんと学びたくなったな。



反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―(新潮選書) Kindle版


タイトル:反知性主義
著者:森本あんり
発売元:新潮社
おすすめ度:☆☆☆☆☆(ものすごく良い本)
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